台湾映画

子供たちが戦う姿を映画で見せる「BIG」

いきなりアニメーションシーンから始まるのに度肝を抜かれ、その後でこのアニメーションの意味が分かる。 6組の家族が登場するが事情はそれぞれ。子供たちの病状も様々。それでもお互い助け合いながら子供が今一番したいことを実現しようと頑張る姿に胸を打…

微妙なお年頃の女の夢の先「莎莉(サリー)」

ロマンス詐欺だとかなりすましとか出会い系アプリのイメージはあまり良くないのに、それでもそれがきっかけで結婚するカップルも急増中。うまくマッチング出来れば、性格の不一致で離婚する率も低くなるらしい。 台中の田舎で養鶏場を営む林惠君は、両親を早…

香港で「小曉(トラブル・ガール)」おかわり

何せ金馬で観た時は一番前列の一番端っこだったので、画面が歪む歪む。なので、あらためて真正面から鑑賞。 場所は油麻地(ヤウマテイ)の百老匯電影中心(ブロードウェイシネマティック)。香港のミニシアターの老舗である。隣にはカフェと本屋が併設されて…

香港で「富都青年」を観る

MIRRORのコンサートも観れたので、今日からは観たい映画をガンガン観ていく。 まずは堅尼地城(ケネディタウン)にある高先電影院(Golden Scene Cinema)にGo! 吳慷仁(ウー・カンレン)2本立てに見えるが、「但願人長久」は不定期での上映で予約で既に満…

The Road to AsiaWorld-Expo(亞博への道)~その3~

今日は自分1人だけでコンサートに行くので、まずはチケットを取りに行かないといけない。香港でチケット販売というと城市售票網(URBTIX)が有名で街のいたるところで発券できるが、Citylineのチケット発券機はそれほど多くない。事前に調べて太子(プリンス…

壊れていても家族「小曉(トラブル・ガール)」

チケットが発売直後で完売になり諦めていたが、台湾に行く直前に何気に台北影展のHPを開けたら1枚だけ残っていた。A排1號というものすごく観えづらい席だったが、映画の神様に感謝。 小学生の小曉とその母親がメイン。住んでいる家は高級マンションで、小曉…

3世代のファミリーヒストリー「車頂上的玄天上帝」

「白日之下」から立て続けに鑑賞。 美術監督として長年侯孝賢(ホウ・シャオシェン)と組んでいた黄文英(ホアン・ウェンイン)の初監督差作品。個人的な思い入れが色濃く投影された映画だ。 お爺ちゃん大好きっ子の芙月は映画の美術監督。父が病に倒れ急遽…

社畜と言いながら愛がある「他馬克老闆」

シンガーソングライターとして絶大な人気を誇る盧廣仲(クラウド・ルー)が主演のコメディ映画。台湾では9月28日から、香港では10月19日から一般公開された。 毎日残業に追われるマークの元に死神が登場するが、実は人違いだと判明。その後マークの会社がライ…

女同士のバチバチの戦い「惡女(悪女)」

台湾では10月27日から一般公開。 監督は長編アニメ映画「幸福路上(幸福路のチー)2017」が好評だった宋欣颖(ソン・シンイン)。主演は林美秀(リン・メイシユウ)と邵雨薇(シャオ・ユーウェイ)。林美秀は誰もが知っているベテラン女優。邵雨薇は、そのキ…

小天が次々と撃ちまくる「周處除三害(我、邪で邪を制す)」

関空で一夜を過ごし、台北に朝10時頃に着いて、午後4時頃に映画祭で観たが、前半部分ほぼ寝落ちしてしまい、後日一般上映で観直した。 「周處除三害」は故事から取られたタイトル。周處という嫌われ者の暴れん坊が三つの害(虎と蛟と自分自身)を駆除したと…

台北で今一般公開している映画

今日から始まった金馬影展。私自身ももうすぐ台湾に向かう。ということで映画祭以外の映画もチェックに抜かりはない。 もう既に上映中なのが「惡女」 長編アニメ「幸福路上(幸福路のチー)2018」の監督宋欣穎(ソン・シンイン)の最新作。父親の再婚相手に…

思いやりのある世界を描く「老狐狸(Old Fox)」

寡作な蕭雅全(シャオ・ヤーチュエン)監督の長編映画第3作品目。 時代設定は1989年。株価と不動産価格が一気に跳ね上がったが、その後バブル崩壊で一気に急落した。そんな時代背景の中のある父子家庭の生活を描いている。 父親役は劉冠廷(リウ・グァンティ…

台北金馬影展2023スケジュール発表

やっと全部の作品とスケジュールが発表された。短い有給休暇の中でどれだけ観ることが出来るだろうか? 台北金馬影展 Taipei Golden Horse Film Festival 台湾映画が多いのはもちろんだが、日本映画もかなり多い。今年はゲストも多く、役所広司特集も組まれ…

秋は怒濤の映画祭ラッシュ

毎年秋になると東アジア各地で映画祭が開催される。コロナ渦のうっぷんを晴らすかのように今年はどれもゲストをばんばん呼んで豪華になっている。そして私は、今年も有給を使って台湾の金馬に参戦。 まずは10月4日~13日に開かれるのは釜山国際映画祭。 www.…

90年代の名作も蘇る「獨立時代(エドワード・ヤンの恋愛時代)4Kレストア版」

90年代前半の台北が舞台。さまざまな人物が入れ代わり立ち代わり登場する群像劇。それを2時間にまとめ上げてハッピーエンドで終わる脚本が素晴らしい。ちょっとしか出番がない役にもキャラを持たせているので、いろいろ想像するのも楽しい。 時代背景として…

6月11日から前売り券発売開始「第25回台北電影節」

夏の風物詩である台北電影節は、今年は6月22日から7月8日まで開催される。私は有給休暇をMIRRORのライブに回さないといけないので、今年は残念ながらパス。 www.taipeiff.taipei www.youtube.com 今年のイメージ大使は王淨(ワン・ジン)。宣伝用の短編は九…

ひと昔感が漂う「金錢男孩(マネーボーイズ)」

オーストリア、フランス、ベルギー、台湾の合同製作。2021年のカンヌや金馬でも上映され、台湾では2021年11月に一般公開された。 監督のC.B. Yi(陳熠霖)は小さい時に中国大陸からオーストリアに移住した華僑。ウイーン電影学院(Vienna Film Academy)で映…

香港でも4月27日から一般公開「關於我和鬼變成家人的那件事(僕と幽霊が家族になった件)」

台湾では2月から一般公開。香港での先行ロードショーにて鑑賞。場所はMCL系列のK11 Art House。連休中ということもあり、若い人中心で超満員だった。 ストレートの警察官吳明翰が道で紅包(結婚式などで配るお礼)を拾ったことで、ゲイの幽霊毛毛と冥婚する…

暴力&エロ満載青春ブラックコメディ「黑的教育(黒の教育)」

高校の卒業式を終えた後の一夜の物語。監督は柯震東(クー・チェンドン)。金馬では4部門にノミネートされ、朱軒洋(ベラント・チュウ)が助演男優賞を受賞。台湾では2023年3月3日から一般公開。 やっぱり監督が一番目を引く。 グロいシーン満載でホームレス…

今年こそは行く!第47屆香港國際電影節

年明けからスカイスキャナーで香港行きのチケット検索を続けていた。1月は香港航空で7万円代だったのが、2月に入っていきなり2倍に値上がりしたので、大慌てでLCCでなんとか10万以内のチケットを探し、そのまま買った。しかしその後、3月にまた香港航空やキ…

第18回大阪アジアン映画祭上映作品発表

今年も大阪アジアン映画祭の季節がやって来た!今年こそリモートではなくゲストの来日に期待したい。 今回は特に香港映画が大豊作。まずはこれこれ。 「過時·過節(香港ファミリー)」 MIRRORのメンバーであるEdan(呂爵安)が主演。是非大阪に来て欲しいが…

とっても懐かしいぞ「行動代號:孫中山(コードネームは孫中山)2014」

「大阪アジアン映画祭傑作選」から。2014年公開時は台湾にいたので、台湾で鑑賞済。日本語字幕では初めて。 易智言(イー・ツーイェン)監督は「藍色大門(藍色夏恋)2002」で有名だが、とにかく寡作。この作品は彼の第3作目の長編映画になる。 家が貧しい高…

大阪アジアン映画祭プレイベントをナナゲイで開催

プレイベントって何?なぜ十三?とかいう疑問は取りあえず置いといて、第七藝術劇場にレッツゴー! 3作品を5日間のみで上映。「戀人絮語(恋人のディスクール)2010」や「行動代號:孫中山(コードネームは孫中山)2014」が今まで日本で公開も配信もされてな…

思想犯にだけはなりたくない「流麻溝十五號」

1950年代に思想犯として緑島に隔離された人々の物語。男性だけでなく女性も多く送られ、再教育の名のもとに監獄のような生活を強いられた。 群像劇で様々な女性が登場するが、メインの女優の中で見たがことあるような顔が。 古川琴音かと思ったら、台湾の女…

駆け込みセーフで観た「初戀慢半拍(ママボーイ)」

今年の台北電影節のオープニング作品。台湾での一般上映は8月で、私が観たのは二輪(ロードショー上映が終わった後に、主に2本立てで安く観られる映画館)の湳山戲院。前は台北市に4つあった二輪映画館も、今では2つになってしまった。 母親と2人暮らしの…

真実とは何なのか?「罪後真相(罪の後)」

今年の金馬では主演男優賞と助演女優賞にノミネート。10月28日から台湾での一般公開もされた。私が観たのは一般公開のほうで、もうかなり上映本数は減っていた。 妻をガンで亡くし今は娘と2人暮らしの記者劉立民は、インタビューの仕事で行った先の刑務所で…

李康生の設定に疑問が残る「童話・世界」

一時期映画の出演が少なかった張孝全(ジャン・シャオチュエン)だったが、今年は「罪後真相」と合わせて2作主演作が上映された。「童話・世界」は今年の台北電影節のクロージング作品にも選ばれた。 張孝全はこの映画で、セクハラ事件の被害者を擁護する熱…

少女に何が起こったか?「小藍」

おぼこい女の子がセックスを通して、性と愛と自分を探すお話。台北電影節や、釜山でも入選。台湾では11月4日から一般公開。 不動産会社の営業をしている母親と2人暮らしの小藍。この母親が現役バリバリで、仕事中の内見先などで不倫をしても平気な度胸も持っ…

張鈞甯(チャン・チュンニン)と阮經天(イーサン・ルアン)が本気出した映画「查無此心(この心亡き者)」

張鈞甯はプロデューサー兼主演。か弱い見た目とは裏腹に確実に女優としてのキャリアを伸ばしているが、おそらく自分が演じたい役が全然まわってこないので、プロデューサーになったのだと思う。中華圏ではよくあることだ。 ここで張鈞甯が演じるのは恋人に死…

今年は現地で「金馬影展」に参戦!!

11月15日から20日まで台北に滞在。滞在中に見た観た映画は金馬が7作品、一般上映が4作品、二輪が1作品で合計12作品。2年分の空白を埋めるが如く観倒した。 台湾のLCC、台湾虎航(タイガーエア)を利用したが、行きの昼の便が欠航になり、迷った末に羽田発の…