微妙なお年頃の女の夢の先「莎莉(サリー)」

ロマンス詐欺だとかなりすましとか出会い系アプリのイメージはあまり良くないのに、それでもそれがきっかけで結婚するカップルも急増中。うまくマッチング出来れば、性格の不一致で離婚する率も低くなるらしい。

台中の田舎で養鶏場を営む林惠君は、両親を早くに亡くしたため、弟を女手一つで育て上げた。その弟も結婚が決まり、既に婚期を逃した惠君は居心地が悪い。上海に暮らす兄の娘が実家に戻ってきて惠君に出会い系アプリを紹介する。その気がない惠君だったが、あるフランス人とチャットのやり取りをするうちに恋心が芽生えるようになる。

そして周囲の反対を押し切り、単身フランスに乗り込む。

設定は世界中どこにでもありそうなお話で、肝心なのは話の落としどころだろう。監督は男性だが、微妙な年齢の女性の心理にどこまで迫れるかにかかっている。

だが男の頭の中でこねくり回した感は否めない。女としての自信をつけて田舎に帰るのだが、その後の彼女の人生を支えるほど長くは持たないと思う。一応ハッピーエンドだけど。

主演の劉品言(エスター・リウ)の変身ぶりは見もの。

これがこうなる。

まさに、おフランスマジック☆

いつもイケメンな役が多い林柏宏(リン・ボーホン)も

台中の市場にすっかり馴染んでいる。

男女ともに結婚していない人が多すぎて、昔よりは外圧は減っていると思うが親世代の頭の固さはなかなか変えられないかも。ここでも風水を信じる親戚のおばちゃんが惠君にやいのやいの言ってくる。まさに害悪でしかない。

自然の中で動物に囲まれて自給自足の生活なんてうらやましいと思う人の方が、多いと思うけどな。