2016-01-01から1年間の記事一覧

ありがたい教育映画「孔子(孔子の教え)」2010年

資料集めのために見た映画。春秋時代の映画はなかなかないので。 娯楽性は少ない真面目な映画。しかし、主演は周潤發(チョウ・ユンファ)、周迅、陳建斌で、造形(キャラ設定)&服装指導は奚仲文、美術指導は「帰来(妻への家路)」にも協力した林潮翔とい…

王家衛(ウォンカーワイ)プロデュース映画「擺渡人」

人生という河に溺れた人を助けて向こう岸に渡す人が「擺渡人」。 監督は新人の張嘉佳。人気作家で脚本家である。 話の設定は上海。なので上海の夜景とか救急車とか登場するが、全体的に台湾チックな映画である。何だか周杰倫(ジェイ・チョウ)の「天台」を…

いろいろ残念な『羅曼蒂克消亡史(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海)』

1920~30年代の上海を舞台にした映画は当たらないという鉄板ジンクスがあるのに、それでも量産するのが中国の不思議なところ。 中国の華誼兄弟(フアイ・ブラザーズ・メディア)と香港の英皇電影(エンペラーモーションピクチャーズ)が制作した大作で、出演者…

「君の名は。」香港公開から1ヶ月経っても人気者

香港レイヤーさんによるコスプレ。気合入ってる。 中国ではスマホで映画のチケットを予約すると正規の値段よりかなり安くなる。一番安く買ったのは18元ぐらい。最新超大作でこのお値段。これも人口が多いから? 今、中国のかなり田舎にいるが、それでも一番…

チャンイーモウの名前に騙されてはいけない映画「長城(グレートウォール)」

ハリウッドが巨大中国市場に如何に食い込んでいきたいか分かる映画。監督こそ張芸謀(チャンイーモウ)だがそれ以外のプロデューサー、脚本、音楽等はほぼアメリカ。 話はよくあるハリウッド映画で、見た目からしていかにも悪そうな怪物VS人間、傭兵と美人将…

「君の名は。」が中国でヒット中!

公開1週間で4億元いったらしい。一番驚いているのは日本だったりする。 「ドラえもんでもジブリでもないアニメが大ヒットに!」という感じでどよめいているが、「秒速5センチメートル」のパクリ問題があったように、中国でも深海誠監督の名前は案外知られて…

イートンシン監督映画「三少爺的剣」

Google Chromenではてなが開かない。中国ではたまにあることだけど。 プロデューサーは徐克(ツイハーク)。1977年のショウブラザーズ映画のリメイクである。この時に主人公を演じたのが監督の爾冬陞(イートンシン)というのがおもしろい。 「三番目のぼん…

イチオシ注目女優 馬思純(マー・スーチュン)

気が付けば金馬賞が終わっていた。今年は何だか地味めかな。 その中でおっと思ったのは「七月与安生」で最優秀主演女優賞を周雨冬と2人で獲得した馬思純だ。 私は映画「左耳」で初めて知ったと思ったが、子役時代に国民的人気ドラマ「大宅門」に出演していた…

今、中国人が何を悩んでいるのかが分かるTV番組「四大名助」

中国でおもしろいテレビ番組を次々と制作している上海の東方衛生テレビ局。 最近よく見ているのは悩み相談番組「四大名助」。4人が司会となって視聴者の悩みに応えるもの。 まず驚くのはそのスタジオの広さ。観客は200人で最後にこの観客が相談者の悩みにジ…

李安監督映画「BILLY LYNN’S LONG HALFTIME WALK(ビリー・リンの永遠の一日)」を観る

日本では2017年2月11日から公開予定。 最近猫パンチ並みの映画が多かったので、こういうボディブローでじわじわくる映画は久しぶりだ。 深い。無駄な説明は一切なく、かといって足りないわけではない。 私はアメリカという国があまり好きではない。アメリカ…

突き抜けない青春映画「我的青春期(ぼくの桃色の夢)2015」

2015年の東京国際映画祭で上映。 「青春初恋映画」は毎年たくさん制作されて、過去の名作も多すぎて若手監督が挑戦するのは少しリスクがあると思うが、それでも撮りたくなってしまうのは青春のなせる業なのか。 舞台は河北省の田舎町。80年後(80年代生まれ…

あぁ、香港がたいへんなことに!「ドクター・ストレンジ」

アメコミにもマーベルにも全く興味のない人間でも、観ることになるのがアメリカンメジャー大作の怖いところである。当然おごりで。 それでも主演がベネディクト・カンバーバッチで、ヒール役がマッツ・ミケルセンというのには心惹かれた。マッツ・ミケルセン…

「月蚀(月食)(1999)」「图雅的婚事(トゥヤーの結婚)(2007)」を観る

どちらも王全安監督の作品。「月蚀」がデビュー作で、この時はまだ見ている方が頬を赤らめるような青臭さがいっぱい(個人的にそういうのも嫌いじゃないけど)だが、「トゥヤーの結婚」ではそれが洗練されている。 主演の余男も「月蚀」がデビュー作。まだ北…

中国映画「盲井」(2003)「盲山」(2007)を見る

以前DVDを買ったが、やっすい海賊版だったのでぶつぶつ途切れるわフリーズするわでちゃんと観られていなかった。今はネットで観られるから便利だ。あんまり古い作品だと流石に画像は粗いが。 どちらも中国農村部の暗部をテーマにしている。海外での評価が高…

悪夢を見そうな胡巴グッズいろいろ

友人からこんな写真をもらった。 まじこえーよ!新手のお化け屋敷? 中国で大ヒットした映画「捉妖記」のイベントの写真なのかな?何故今頃・・・。 私も映画を観たが、美術(種田陽平)と衣装(奚仲文)はほのぼのファンタジーでいい感じなのに、妖怪のぬめ…

京都は若冲まつり

どこに行っても若冲だらけだった今回。私もかなり好き。結局本も買ってしまった。 河原町の高島屋では若冲の絵を刺繍した洋服も売っていた。しかしその刺繍が機械刺繍だったのが惜しい。 店員さんの説明によれば、最初に薄い色で刺繍してそれからインクジェ…

鞍馬山で赤道に会えず

今回なぜ京都に行ったかというと、香港映画「赤道(ヘリオス 赤い謀報戦)」のロケ地である鞍馬山に行きたかったから。 しかし事前に復習する時間がなかったため、てっきり撮影場所はトラムの方だと勘違いしていた。密談するのにあんな短い時間なわけないよな…

日本映画「永い言い訳」を観た

西川美和監督は「ゆれる」から好きになった。ちゃんと観客に考える余地を与えてくれるところが好き。 冒頭の妻にネチネチ小言を言うところとかホントむかつくわーw こういう自意識がねじれている人は世の中に結構いると思う。 登場人物それぞれの人生が垣間…

日本映画「怒り」を観た

お休みを利用して京都に行ってきた。京都は修学旅行を含め3回目。 観られる映画をいろいろ検索して観たのは「怒り」と「永い言い訳」。「メイクルーム2」も観たかったが、京都は11月からで間に合わず。残念。 「怒り」は3つの物語が並行して進む。その繋げ…

ひげポン第2弾中国映画「 湄公河行動(メコン大作戦)」

雲南省タイラオスに跨る麻薬のゴールデントライアングルをテーマにした映画はいくつかあるが、これは実際にあった事件をネタにしている。 熱血刑事役に張涵予(チャン・ハンユー)、情報屋だが実は警察に彭于晏(エディ・ポン)がキャスティングされている。…

中秋節快楽!で月餅食べ比べ

せっかくの大雨で月は見れなかった今年の中秋節。 それでもほぼ毎日月餅を食べていた。 今年一番おいしかった月餅 香港半島酒店(ペニンシュラ)。ケーキみたいで軽い口当たり。 8個しかないのであっという間になくなった。 ハーゲンダッツのアイス月餅に驚…

「金立」スマホのCMに余文樂(ショーン・ユー)が出演

昨日、いつものように東方衛視TVで「金星秀」を見ていたら途中でスマホのCMが入った。 冯小刚余文乐《手机芯战》 - 搜狐视频 もしかしたら中国以外の国では見られないかもしれないので画像も。 その長さ約6分。ちょっとしたミニ映画だ。出演は余文樂(ショー…

「日照重慶」(2010年)

顔さえ思い出せない息子の人生をあらためて父親が巡る旅。 日照は山東省にある地名で父親はそこで再婚して住んでいる。重慶は最初の結婚で住んだ街で、ここで息子がスーパーに人質を盾に立てこもり銃殺されてしまう。 息子の人生を探ることはすなわち自分の…

モジャ髭でもポンちゃんはイケメン!中国映画「危城(コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝)」公開

軍閥が跋扈する時代。殺人が大好きなサイコパス(古天樂/ルイス・クー)と小さな町の保衛隊長(劉青雲/ラウチンワン)の戦いに放浪の剣客ポンちゃん(彭于晏)が絡むお話。 髭ポンちゃんの写真はFBで去年から見ていたが、結構さまになっている。 最初はもじ…

張震(チャン・チェン)主演「呉清源〜極みの棋譜〜」(2006)

田壮壮が監督した中国映画。でも昭和の日本映画の懐かしさもある。 100年に1人の囲碁の天才と称えられた呉清源の生涯を描いている。父が囲碁好きでよくNHKの囲碁番組を見ていたので、もしかしたら私も小さい頃本人を見ていたかもしれない。まったく記憶にな…

早くも2億元超え!中国映画「盗墓筆記(盗墓笔记)」

人気者鹿晗(Lu Han/ルハン)主演の夏休み映画。5日から公開ですでにチケット売上3億元に届く勢い。 原作は書けば次々と映像化される南派三叔。この作品は他にもTVドラマになっている。この映画では脚本も担当して制作にも参加している。 私も南派三叔の本…

顧長衛(グー・チャンウェイ)監督映画「立春」(2008)

大陸にいる間に、なるべく今まで見逃した映画を観るようにしている。これは主演の蒋雯麗がブサイクを演じるので当時話題になった。 使用前と使用後。役作りで15㎏太ったらしい。 アメリカドラマ「アグリーベティ」のヒットの後、ブサイクキャラの主人公が流…

日本語版「富士山下」の歌詞の意味がわからない件について

中国人は沈黙が苦手である。最悪音が出るものがありさえすればOKだったりする。そして自分以外の人間も絶対そうに違いないと思い込んでいるので、音楽もイヤホン無しで大音量で聴く。なので香港人と一緒にいると自然と広東語の歌が耳に入ってくる。 陳奕迅…

夏休み超大作映画「封神伝奇」

おごりじゃなきゃ絶対見ない映画。 ポスターそのまんまのお話しだった。感想おしまい。 で終わるのも何なんで。 この系列の映画は出るたび酷評の嵐なのに途切れることがないばかりか、予算はじゃんじゃん増え続け人気スターも出演を断ることもなく製作され続…

大陸でも公開の台湾映画「六弄咖啡館」

台湾に少し遅れて大陸でも明日から公開。私は台湾で観た。 携帯電話が普及する前の時代の、高校生から大学生に代わる頃の青春恋愛映画。もちろんその頃私は台湾にいないわけだが、それでも十代の恋愛にありがちな「あるある」に共感できた。 普通の高校生の…