寡作な蕭雅全(シャオ・ヤーチュエン)監督の長編映画第3作品目。
時代設定は1989年。株価と不動産価格が一気に跳ね上がったが、その後バブル崩壊で一気に急落した。そんな時代背景の中のある父子家庭の生活を描いている。
父親役は劉冠廷(リウ・グァンティン)で、今回は人の気持ちを思いやれるやさしいお父さん役だ。息子役は有名子役の白潤音(バイ・ルンイン)。彼は日本と台湾のハーフなので、Q&Aでは日本語であいさつしていた。劉冠廷は彼のことを大先輩と呼んでいたがw、キャリアは劉冠廷とほぼ同じ。
2人で慎ましい生活を送っていつかはお店を持つことを目標にしているが、不動産価格が上がって夢は遠のくばかり。そんな理不尽な世の中に憤ている小学生の息子の前に守銭奴の大家が現れて、処世術を仕込んでいく。
前半はずっと雨ばかりで、ごみの集積場で息子と大家が向かい合う時に一気に空が晴れ上がる。これは実際に撮影当時雨ばっかりだったらしいが、演出効果はてきめんだ。
ほっとするのはこの父子が仲がいいこと。家で着ている服が何となくお揃いだったり、ケンカの後に手紙のやりとりがあったり。
上映後のQ&Aでは監督と劉冠廷、白潤音、劉奕兒(ジェニファー・リウ)が登場。
劉冠廷は初めて本人を見たが、想像以上にシュッとしたイケメン。だっていつも目の下にクマがある印象が強かったからw
劉奕兒は映画のバブルイケイケのファッションも似合ってたが、今はすっきりショートでナチュラル。
白潤音のプロ意識にみんなで感心したりの楽しいQ&Aだった。