李康生の設定に疑問が残る「童話・世界」

一時期映画の出演が少なかった張孝全(ジャン・シャオチュエン)だったが、今年は「罪後真相」と合わせて2作主演作が上映された。「童話・世界」は今年の台北電影節のクロージング作品にも選ばれた。 張孝全はこの映画で、セクハラ事件の被害者を擁護する熱…

少女に何が起こったか?「小藍」

おぼこい女の子がセックスを通して、性と愛と自分を探すお話。台北電影節や、釜山でも入選。台湾では11月4日から一般公開。 不動産会社の営業をしている母親と2人暮らしの小藍。この母親が現役バリバリで、仕事中の内見先などで不倫をしても平気な度胸も持っ…

へこたれない人々に送る応援歌「窄路微塵(星くずの片隅で)」

映画「犯罪現場(2019)」で、古天樂(ルイス・クー)に負けない存在感を出した張繼聰(ルイス・チョン)の主演作。シングルマザー役の袁澧林(アンジェラ・ユン)が悲惨な状況でも前向きに生きるイマドキの女の子を好演。 小さな清掃会社を営んでいる窄哥は…

張鈞甯(チャン・チュンニン)と阮經天(イーサン・ルアン)が本気出した映画「查無此心(この心亡き者)」

張鈞甯はプロデューサー兼主演。か弱い見た目とは裏腹に確実に女優としてのキャリアを伸ばしているが、おそらく自分が演じたい役が全然まわってこないので、プロデューサーになったのだと思う。中華圏ではよくあることだ。 ここで張鈞甯が演じるのは恋人に死…

今年は現地で「金馬影展」に参戦!!

11月15日から20日まで台北に滞在。滞在中に見た観た映画は金馬が7作品、一般上映が4作品、二輪が1作品で合計12作品。2年分の空白を埋めるが如く観倒した。 台湾のLCC、台湾虎航(タイガーエア)を利用したが、行きの昼の便が欠航になり、迷った末に羽田発の…

AIロボットは恋をすることが出来るか「アフター・ヤン」

A24といえば攻めた作品揃いの映画制作配給会社だが、どうも好き嫌いが分かれるようだ。私も全部が好きとは言わないが、前宣伝から心に引っかかる作品がとても多いので、観ている作品は多いほうだと思う。 監督は韓国系アメリカ人のコゴナダ。近未来の家族の…

弥生美術館で「線と言葉・楠本まきの仕事展」を観る

2021年6月から京都国際マンガミュージアムで開催されていたのをうっかり見逃していたので、東京で鑑賞。 私も20代の頃はすっかりハマっていた。しかし何度も引っ越しするので、今では愛蔵書も実家の段ボールの中に眠ったままである。 楠本まきは筆が遅いこと…

理由のない無差別殺人「該死的阿修羅(ガッデム阿修羅)」

去年の金馬獎にノミネートされ、今年の3月に台湾で一般公開された話題作。台湾文化センターの2022台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"〜革新と継承〜」でオンライン配信された。 映画は3部構成になっている。 第一話:「憤怒的零(怒れるゼロ)…

今年こそ行けるのか!?「台北金馬影展2022」

隔離も無くなり、だいぶ規制が緩和されてきた台湾。タイガーエアも飛んでいるし、これはもしかしたらイケるんじゃないかと期待大。作品ラインナップ&スケジュールも発表されて心はうきうき。そんな中から気になる作品を選んでみた。 台北金馬影展 Taipei Go…

ディズニープラスで観られる「正義的算法(正義の法則)」

ディズニープラスが初めて配信した台湾ドラマ。bilibiliもお金を出していて中国大陸でも見られる。約40分×26話で、2話で1エピソードが完結する。 主演は陳柏霖(チェン・ボーリン)と、郭雪芙(パフ・グオ)というコメディもシリアスもイケる手堅いキャステ…

香港亞洲電影節2022(Hong Kong Asian Film Festival)ラインナップ発表

期間は10月25日から11月13日まで。香港映画はもとより、台湾、タイ、フィリピンなどの作品も多数。チケットの発売はオープニング&クロージング作品は10月1日午前11時(香港時間)から。その他の作品は10月2日午前11時から。 HKAFF - Hong Kong Asian Film F…

遂に登場「台北女子圖鑑(台北女子図鑑)」

コロナの影響で製作スケジュールが延び延びになってしまったが、遂に9月からディズニープラスで配信が開始された。Netflixに対抗しているのか、ディズニープラスもアジア向けの作品に力を入れ始めている。 しかも主演は桂綸鎂(グイ・ルンメイ)。ドラマの主…

第27回釜山国際映画祭で香港映画「過時・過節」が上映されるよ

韓国語も英語も映画の内容を追えるほど得意ではないので、釜山国際映画祭は作品のチェックはするが行こうと思ったことはない。 부산국제영화제 | 5-14 October, 2022 しかし今年は違う。どうしても見たい映画を見つけてしまった。通常だったらさくっと日帰り…

全ての人に見て欲しいドキュメンタリー映画「時代革命」

2019年に香港で何が起こったのか?情報収集に日本の報道はまったく役に立たず、日々フェイスブックにUPされる現地の動画やニュースを追いかけながら胸が痛んだ。 監督は映画「幻愛」の周冠威(キウィ・チョウ)。158分あるが長さは感じない。この映画は100%…

プラネットプラスワンで「第三の男(1949)」を観る

マニアックな中崎町にあるマニアックな映画館で上映されていたので観てみた。 「町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座」をYouTubeで見てからずっと見たいと思っていた映画。なので観る前から概要は把握していた。多分この解説がないと半分も理解できなかった…

最初から最後までエモい映画「プアン/友だちと呼ばせて」

監督が「バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017)」のナタウット・プーンピリヤで、プロデューサーが王家衛(ウォン・カーウァイ)となれば観に行くしかあるまい。 なるべくネタバレなしで感想を少し。 音楽と共にタイの地方を廻るロードムービーである。…

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その5~

今日正式にSUMMER SONICの公式HPで、MIRRORの出演キャンセルが発表された。 MIRROR出演キャンセルのお知らせ | NEWS | SUMMER SONIC 2022 公式サイト アーティストからのコメントとして、 「大変残念ながらMIRRORは今年のSUMMER SONICに参加できなくなりまし…

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その4~

朝の日課として、いつものように仕事前にインスタとFacebookをチェックしていて今回の事故のことを知った。 最初はすぐには信じられなかった。 その後ずっと香港のニュースを検索して事実を確認した。 事故が起きたのは12日間ある中の第4日目。コンサート中…

血糊の量がハンパない「哭悲/THE SADNESS」

台湾では2021年1月から一般公開された。 ホラーは好きじゃないけど、こういった手作り感のある映画は好き。 とはいいながら、途中から「勘弁してくれ~」と言いたくなるぐらいエロくてグロい。流石R18。 設定自体はよくある話で、人間を凶暴化する謎のウィル…

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その3~

7月に入りもうすぐ本番、リハーサルは夜通し行われている模様。いつも思うが、働かせすぎだと思う。 香港の強制隔離期間は今でも7日間。お隣の澳門(マカオ)は11日からロックダウンが始まり、かなり厳しい状況だ。どっちみちチケット無いんだけどさ。 そん…

映画監督北野武誕生「その男、凶暴につき(1989)」

シネ・ヌーヴォの「上野昻志による異貌の日本映画史『黄昏映画館』」から。35ミリフィルムでの上映なので、ところどころ傷あり。 当時、このタイトルとポスターをパロディすることが流行ったのを覚えている。 といっても観るのは初めて。バイオレンス映画は…

未来の姥捨て山「PLAN 75」

平日の昼の回なので、ファーストディとはいえ見事にみんな年齢層高め。他人事ではない人たちばかり。 近い将来、日本でも安楽死が承認されたらどうなるかというお話。今年81歳の倍賞千恵子が78歳のミチを演じていてとても自然。ミチにはすでに家族はいないが…

これは大画面で見た方がいい映画「下半場(運命のマッチアップ)2019」

台湾では2019年8月に一般上映されて、その年の金馬奨や次の年の台北電影奨で多くの賞を獲得している。日本では昨日から一般上映。 去年台湾文化センターがオンライン配信したラインナップの中にも入っていたが、バスケはあまり興味が無いのでスルーをしてい…

「DEATH DAYS」YouTubeから見るか、映画から見るか

私は取り合えずYouTubeから見た。映画はアップリンク京都で。 「そうして私たちはプールに金魚を、」は好きだが、「WE ARE LITTLE ZOMBIES」は見ていない。単純に好みの問題である。 mingmei2046.hatenablog.com それで「DEATH DAYS」はというと好きな方だっ…

複雑な構成に唸る「複身犯(2021)」

台湾文化センターが主催する2022台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"〜〜革新と継承〜」の第3回目としてこの映画が登場。 2021年の台北電影獎と金馬獎にノミネートされており、台湾での一般公開は2021年2月。 全ては主演の楊祐寧(トニー・ヤン…

ベンとジョディが肉体派に変身「ベン&ジョディ」

6月9日からNetflixで配信中。前の2作とは全く違う体を張ったアクション映画になった。 男くさいポスター。 これまでのあらすじから。ベンとジョディは、性格は正反対ながらも協力してジャカルタでカフェを経営していた。前作の最後に天才バリスタのベンは、…

今日から台北電影節のチケット発売

私がMIRRORにうつつを抜かしている間にも世の中は動いている。 台北電影節の作品と上映日程が決定した。 www.taipeiff.taipei 気になる作品を紹介したい。まずはオープニングとクロージング作品から。 「初戀慢半拍(MAMA BOY)」 主演は徐若瑄(ビビアン・…

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その2~

今日はファンクラブの会員のみ購入することが出来るチケット発売日。そうは言っても ページを開くことすら困難。 ひたすらこの画面が続く。香港時間で午前10時から始まり、一応締め切りは午後11時59分。街のネットカフェでは、ネットのスピードに賭けようと…

「SUMMER SONIC 2022」にMIRRORが出演決定!

突然の発表でどうしていいのか。チケットもう完売だし。 www.summersonic.com MIRRORが出演するのはPACIFIC STAGEで、アジアの人気者を集めた感じ。タイや台湾からもアーティストが出演している。 フェスは行ったことないしなあ。関東に住んでいたら行ったか…

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その1~

今日は朝から大はりきりでパソコンに向かう。パスポートとクレジットカードも準備して午前11時に早速パソコンとスマホでUrbtixにアクセスするが、もちろんそう簡単には前には進まない。 この画面から全く変化なし。でもそれは想定内なのでこちらも特に焦るこ…