2023-01-01から1年間の記事一覧

ひと昔感が漂う「金錢男孩(マネーボーイズ)」

オーストリア、フランス、ベルギー、台湾の合同製作。2021年のカンヌや金馬でも上映され、台湾では2021年11月に一般公開された。 監督のC.B. Yi(陳熠霖)は小さい時に中国大陸からオーストリアに移住した華僑。ウイーン電影学院(Vienna Film Academy)で映…

「若き仕立て屋の恋 Long Version」を観るために神戸へGo

関西では三宮のシネ・リーブル神戸のみ上映。ならば神戸へ行かねばなるまい。 シネ・リーブル神戸は初めて来る。建物からして豪華。赤いじゅうたんの先にはゆったりとした待合室が。贅沢なつくりだ。 元は2004年に上映されたオムニバス映画「愛の神、エロス…

台湾版ドラマ「模仿犯」全部観た

Netflixで3月31日から世界同時配信開始。吹き替えだけで7種類。字幕は33種類。 原作は宮部みゆきが1995年から1999年まで「週刊ポスト」で連載した推理小説で、その後ベストセラーとなった。日本でのドラマ化は2016年でこれは私も見た。自分の中で「宮部みゆ…

喜劇って難しい「1人婚禮(ソロウェディング)」

周冠威(キウイ・チョウ)監督初のラブコメ映画。紆余曲折を経て今年の旧正月映画として1月に公開した。 ユーチューバーに全然詳しくない人は、まずそこから勉強しないとこの映画の世界についていけない。 まず主役を演じる吴冰(ン・ビン)は実際の香港の人…

第47屆香港國際電影節クロージング映画「送院途中(バイタル・サイン)」

最終日に2回上映。残念ながら舞台挨拶には古天樂(ルイス・クー)の姿はなかった。それでも早くから行列が出来て、何とか2階の前の方の席をゲット。これがワールドプレミア。 救急救命士の馬志業は娘と2人暮らし。娘の将来を考え、義理の両親の移民先のカナ…

香港でも4月27日から一般公開「關於我和鬼變成家人的那件事(僕と幽霊が家族になった件)」

台湾では2月から一般公開。香港での先行ロードショーにて鑑賞。場所はMCL系列のK11 Art House。連休中ということもあり、若い人中心で超満員だった。 ストレートの警察官吳明翰が道で紅包(結婚式などで配るお礼)を拾ったことで、ゲイの幽霊毛毛と冥婚する…

思ったより分かりやすかった「斷網」

3月から公開されている郭富城(アーロン・クォック)主演映画。ネットの世界での攻防を描いた映画。台湾、中国大陸でも同時期に上映された。 監督は映画「麥路人(ファストフード店の住人たち)2019年」の黃慶勳(ウォン・シンファン)。プロデューサーは鄭…

「智齒(リンボ)」再び、そして「香港名家講座 鄭保瑞(ソイ・チェン)」に参加

2021年の東京国際映画祭では途中退場してしまったので最後まで観たかったのと、その後にある講座に参加したくて、今回2度目の鑑賞となった。 以前の感想はこちら。 mingmei2046.hatenablog.com 最後の展開がすごいことに。やっぱ観といて良かった。 今回鄭保…

41年ぶりの再上映「烈火青春 4K修復ディレクターズカット版」

毎年4月は張國榮(レスリー・チャン)関連のイベントが香港で行われる。今年は「烈火青春」が香港國際電影節で上映されるだけでなく、一般の映画館でも上映された。 まず4K修復版なので、画像がきれい。昔見たのは多分海賊版DVDかVCDじゃないかと思うがここ…

ロングランヒット中「毒舌大狀(毒舌弁護人〜正義への戦い〜)」

今年の旧正月映画として公開され、今現在も香港各地で上映中。興行成績も1億HKDを超え、現在も記録を更新中。香港以外では、中国大陸、台湾、シンガポール、マレーシア、イギリス、オーストラリアなどで公開された。 2年前(2002年)に弁護を受け持った児童…

4年ぶりの香港~その2~映画館編

今回も毎日映画を観続けてきたわけだが、新しい映画館にも行ってきた。 まずはK11 ART HOUSE。 K11ていうからてっきり尖沙咀(チムサーチョイ)のK11だと思ってうろうろしたのに全然見つからない。それでGoogle Map使ったら海側のK11 MUSEAの中だった。 香港…

4年ぶりの香港~その1~宿編

4年ぶりでコロナ後なので少し緊張しながら飛行機を降りる。一応入境手前で体温図るのに帽子を脱ぐように言われただけで後は何もなくスルー。 取り合えず空港でSIMカードを手に入れようと1010のお店に入る。5日間で88HKD也。支払いはカード。以前は空港や駅の…

今回のミッションはMIRRORを捕獲せよ!~その2~

行く前にTo Do リストを作りながら、ロケ地は外せないと下調べして現地に挑んだが、時間が足りなさ過ぎて全然行けなかった。 とにかく尖沙咀(チムサーチョイ)にいるならここだろうとまずは香港瑰麗酒店(Rosewood Hong Kong)へ。ここはAnson Lo(盧瀚霆)…

今回のミッションはMIRRORを捕獲せよ!~その1~

今回は香港國際電影節のためと、更にMIRRORハンターとして、街中でMIRRORを捕獲することが目的の旅となった。 空港から宿に向かう途中で、早速阿Jerを捕獲。 これは幸先がいい。 その後とにかく写真を撮りまくり。乗り物編。 もっとたくさんあったが、走って…

香港國際電影節以外で観たい映画

第47屆香港國際電影節は3月30日から4月10日までだが、それ以外にも一般公開で観たい映画をチェック中。香港も前の日ぐらいにならないと、上映日時が分からないことが多い。先行ロードショーは直前だとチケット完売なんてこともあるので、気が抜けない。 wmoo…

遂に鑑賞出来た「過時・過節(香港ファミリー)」

香港では2022年11月24日から一般公開。9月の釜山国際映画祭、11月の台北金馬影展、香港亞洲電影節と来て、ようやく日本にも上陸。 タイトルの通り香港のある家族の物語なのだが、観ながら自分の家族をつい重ね合わせてしまう。各国の映画祭での上映後にもそ…

暴力&エロ満載青春ブラックコメディ「黑的教育(黒の教育)」

高校の卒業式を終えた後の一夜の物語。監督は柯震東(クー・チェンドン)。金馬では4部門にノミネートされ、朱軒洋(ベラント・チュウ)が助演男優賞を受賞。台湾では2023年3月3日から一般公開。 やっぱり監督が一番目を引く。 グロいシーン満載でホームレス…

穏やかな風景の中に漂う深い悲しみ「流水落花」

2022年の香港亞洲電影節のクロージング作品で、この時が世界初上映。今年の3月2日から香港で一般公開が始まった。 里親として様々な子供たちと暮らす夫婦の物語。 ロケ地は新界の錦田(ガムティン)。映画の中で錦田河に架かる橋が何度も登場するが、実はと…

世界初上映だよ「死屍死時四十四(四十四にして屍死す)」

4月4日から一般公開される香港に先駆けて大阪アジアン映画祭で公開。 南沙田の公園跡地に開発されたという設定のマンション「臨海峯」を舞台にしたブラックコメディ映画。 ポスターで何故みんながおフランスな格好をしているかというと、このマンションを売…

今年こそは行く!第47屆香港國際電影節

年明けからスカイスキャナーで香港行きのチケット検索を続けていた。1月は香港航空で7万円代だったのが、2月に入っていきなり2倍に値上がりしたので、大慌てでLCCでなんとか10万以内のチケットを探し、そのまま買った。しかしその後、3月にまた香港航空やキ…

事実は小説より奇なり「台灣犯罪故事(台湾・クライム・ストーリーズ )」

2023年1月4日からディズニープラスで配信中。1作品3話のオムニバスドラマで、全部で4作品12話ある。 第1話「出軌」:日本語に訳すと「脱線」だが不倫の意味もあって、どちらにもかけている。 第2話「生死困局」:過去の一家惨殺事件の真相を探る記者と、容疑…

大阪アジアン映画祭追加発表

2月中旬にオープニングとクロージングの作品がやっと発表された。 オープニング作品:「死屍死時四十四(四十四にして死屍死す)」 世界初上映。香港では4月のイースターに上映予定。香港映画によくあるドタバタコメディなのかと思いきや、かなりブラックな…

国際版愛奇藝で配信中「第9節課(課外授業~Lesson in Love~)」

1,2話のみ無料で観られる。3~12話は会員のみ。台湾での放送と同時に日本語字幕で観られることはなかなか無い。但し無料だと広告がめちゃ多い。 わちゃわちゃしたオープニング、あざとい演出、そして無茶なストーリー展開と、欠点は盛りだくさんだが、それで…

第18回大阪アジアン映画祭上映作品発表

今年も大阪アジアン映画祭の季節がやって来た!今年こそリモートではなくゲストの来日に期待したい。 今回は特に香港映画が大豊作。まずはこれこれ。 「過時·過節(香港ファミリー)」 MIRRORのメンバーであるEdan(呂爵安)が主演。是非大阪に来て欲しいが…

カメラが捉えた香港理工大学包囲事件「理大圍城(理大囲城)」

香港理工大学は尖東から歩いていけるし、中にザハ・ハディドの建築もあって昔からよく行っていた。それが戦場になるなんて誰が知るだろう? これもFBなどでニュースを追ってはいたけど、当時は全貌はつかめないまま。周冠威(キウイ・チョウ)監督のドキュメ…

見どころ満載の話題作「媽,別鬧了(ママ、やめて!)」

全11話。仲のいい母と娘2人のお話。主役以外の脇役も個性的なキャラばかり。ホームドラマなのにセックスに対する女性の気持ちもあけすけに語られているところが新しい。 最初、60過ぎでも枯れないパワフル過ぎる母親にまったくついていけなかったが、吳慷仁…

生々しい攻防戦「少年(少年たちの時代革命)」

大坂でも1月2日からシネ・ヌ―ヴォで公開された。 物語はフィクションだが、2019年の民主化デモの最中に撮影された映像がインサートされていて、これが臨場感たっぷりでリアル。 予算は60万香港ドル(約1000万円)、監督は長編映画を撮るのは初めての新人、そ…