台湾版ドラマ「模仿犯」全部観た

Netflixで3月31日から世界同時配信開始。吹き替えだけで7種類。字幕は33種類。

原作は宮部みゆきが1995年から1999年まで「週刊ポスト」で連載した推理小説で、その後ベストセラーとなった。日本でのドラマ化は2016年でこれは私も見た。自分の中で「宮部みゆきブーム」というのがあり、原作を読んでからドラマを見たのだと思う。

台湾版は90年代のテレビ局を主な舞台にして展開している。主人公の検事郭曉其を呉慷仁(ウー・カンレン)が演じている。台湾では検事の指示の元に警察が捜査にあたるらしい。彼を中心にドラマは進む。

豆腐屋もお寺に変更。おじいちゃんが人格者なのもなるほどと納得出来る。

バリキャリの人気ニュースキャスター姚雅慈を林心如(ルビー・リン)が演じている。何もかもお見通しな女王様っぷりがお見事。

最初に自白した共犯者の1人田村義には黃河(ホアン・ハー)。毎回役に合わせて見た目からガラっと変わる。今回は7㎏痩せて田村義に変身した。

一番難しかったのは陳和平(小説ではピース)役の姚淳耀(ヤオ・ジュンヤオ)ではないだろうか?サイコパスで自己顕示欲が強く精神年齢がお子ちゃまだとしても、そのまま演じればつまらないヒール役になってしまう。呉慷仁と対峙する場面ではやはり迫力負けかなと思う。

時代描写が丁寧で、昔のテレビ画面の粗さもきちんと表現出来ていた。スタジオのセットとかもスカスカなんだけど、当時はそれがかっこ良く見えた。

日本の原作をうまくローカライズしている。原作のトリックはすごく考え抜かれていて、ここでそれを言いたいけどネタバレになるので言えないのがもどかしい。

この小説が登場した後も劇場型の犯罪はどんどん増えている。ネット社会になって更に自分が取り残されていると感じる人が増えているのだろう。

流れに無理に合わせなくてもいいのにねえ。