2019-01-01から1年間の記事一覧

香港国際電影節で「三夫(三人の夫)」を観る

2018年東京国際映画祭でも上映。18禁。インタビューの様子が今でもネットで見られるが、現地のとりすました質問に苦笑。 香港では3月28日から一般上映。 「エロス」ではなく「エロ」を真正面からがっつり四つに組んで捉えた映画。フェミニズムや倫理的な立場…

香港で「流浪地球(さまよえる地球/流転の地球)」を観る

今週になってがくんと上映回数が減ったので慌てて旺角の映画館へ。 既にNetflixで190カ国、28言語での配信予定が決定している。 流石にVFXは素晴らしい出来。特に北京、上海が氷河で覆われているシーンは、馴染みがあるだけに圧巻。大画面で見る木星の模様も…

香港国際電影節で「自由行」を観る

2018年東京フィルメックスでも上映。 中国大陸から実際に出禁になった応亮(イン・リャン)監督の経験を元にした映画。 香港人と結婚した女性映画監督が台湾で故郷(四川省)にいる年老いた母親と会うが、お互いの心の距離はなかなか埋まらない。夫の気遣い…

香港国際電影節で「撞死了一隻羊(轢き殺された羊)」を観る

2018年東京フィルメックスでも上映。 チベット映画なのに、プロデューサー王家衛(ウォン・カーワイ)のテイストがあちこちに点在している。それとも監督の元からあるセンスなのか? 最初に現れるチベットの諺が肝。「もしあなたに私の夢を語ってもあなたは…

大阪アジアン映画祭で「パパとムスメの7日間」を観る

遂に最終日。 原作も監督も日本人。ベトナムは最近韓国映画「サニー 永遠の仲間たち」もリメイクしていて、積極的に海外の良い部分を取り入れようとしている。 主役の女の子が超かわいいのにオヤジの演技もちゃんと出来ている。パパもしっかりJKになりきって…

大阪アジアン映画祭で「アサンディミッタ」を観る

人生初のスリランカ映画。一筋縄ではいかない摩訶不思議な映画。 アサンディミッタは2度離婚歴のある2児の母親だ。ある日バスでイケメンヴィッキーと出会い、そのまま同棲する。しかしヴィッキーは時々老人に変わる時がある。もともとダメ男のヴィッキーはア…

大阪アジアン映画祭で「Sad Beauty」を観る

女優とその親友との友情物語。 仲の良い2人が誤ってDV男を殺してしまう。死体の処理に困った2人がおじさんの家を訪ねて相談にのってもらう。その解決策としてワニに食べさせるというのもすごい話だ。 その帰り2人は大げんかをして別れるが、1年後ガンが末期…

大阪アジアン映画祭で「過春天(THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女)」を観る

香港とシンセンとを運び屋として行き来する高校生の物語。「過春天」はその運び屋の隠語でボーダーを渡ること。 英語のタイトルは「The crossing」。ボーダーを越え、運び屋という犯罪の世界を越え、少女から大人へ越える物語だ。 シンセンで母親と一緒に暮…

大阪アジアン映画祭で「淪落人(みじめな人/淪落の人)」を観る

黄秋生(アンソニー・ウォン)のうまさが分かる香港映画。 黄秋生と言えば、香港映画を代表する実力派俳優のはずなのに、最近も「失眠」というキワモノ映画に主演したりしてよく分からない人である。 この映画は万人受けするいいお話だ。なので大阪アジアン…

大阪アジアン映画祭で香港映画「非分熟女」を観る

「大藍湖(Big Blue Lake)」の女性監督ということで期待していたが、英皇と阿saのガードはあまりにも固かった。 監督がこだわったのは、「既婚の処女」が「外部の男」によって自分を解放するという物語だ。なので相手役は香港の俳優ではなく台湾の呉慷仁(ウ…

大阪アジアン映画祭でインドネシア映画「アルナとその好物」を観る

ポスター通りのインドネシア各地の美味しい料理と恋の行方を追う楽しい映画だ。 アルナはかつての同僚で片思いの相手と鳥インフルエンザの現地調査に行くことになるが、そこに奥手のシェフと、不倫ばかりしてしまう美食研究家が参加することに。4人で各地を…

日本映画「洗骨」を大阪で観る

ガレッジセールのゴリが脚本監督している映画。 予想以上に良かった。但しゴリが笑わそうとしているあざとい部分は笑えなかった。 キャストがうまい。奥田英二は白ブリーフ姿までさらけ出したダメ男っぷりも良かったし、その姉役の大島蓉子はしっかりこの映…

大阪アジアン映画祭で「誰先愛上他的(先に愛した人)」を観る

2度目の鑑賞。生の邱澤(ロイ・チウ)が目当て。 こちらは行けなかったオーサカ Asia スター★アワード授賞式の模様。長年王子役を演じただけあってタキシード姿が決まっている。 上映後の舞台挨拶では日本語でも語ってくれた。劇中劇のお芝居は実際にお客さ…

大阪アジアン映画祭でタイ映画「Homestay(ホームステイ ボクと僕の100日間)」を観る

1998年に出版された森絵都の小説「カラフル」が原作。甘酸っぱ憑依ミステリーというところか。 主演は「バッド・ジーニアス」で金持ちのボンボン役をしたティーラドン・スパパンピンヨー。 相手役はBNK48のチャープラン・アーリークン。かわいい。 主要キャ…

今、香港で観られる映画あれこれ

大阪アジアン映画祭のことばかり気にかけていたが、来週から香港に行くんだった。 一般上映でとりあえず観たいのはこのあたり。 中国映画「流浪地球(さまよえる地球/流転の地球)」 大陸の旧正月でメガヒットしたSF映画。呉京(ウー・ジン)が遂に地球まで…

大阪アジアン映画祭で短編3作品を観る

台湾「2923」37分 キャバクラで働く女の子が刑務所の面会に行く仕事を頼まれる。受刑者2923と会うたびに打ち解け合い、人生に迷っていた女の子は新しい人生を見つけ出す。 何もかも丁度いい。37分という長さとこの物語の内容が合っている。女の子たちの手配…

大阪アジアン映画祭開幕セレモニーに参加

開幕式には既に大阪入りしたゲストたちも登場した。 オープニングは日本映画「嵐電」。 先週京都に行った時に、私も嵐電に乗った。2両編成のかわいい電車だ。途中市内に入る時に路面電車に切り替わる。 鈴木卓爾監督は京都造形芸術大学映画学科の准教授で、…

大阪アジアン映画祭で香港映画「G殺」を観る

高層ビル群を背景に高校生がいるだけで絵になるのはさすが香港。 アパートの一室に女の首が投げ込まれることから物語は始まる。高校生の美少女、ガンを患う母親、チェロを弾くいじめられっ子、発達障害のPCオタク、悪徳刑事、娼婦、フェラ好きな教師が、その…

香港国際電影節チケット発売開始

今年のテーマは「Colours in the Dark」。写真は夏永康(ウィン・シャ)。電影節大使は古天樂(ルイス・クー)から郭富城(アーロン・クォック)に交代。 HKIFF 今年は上映場所も増えて、発行手数料もかかるようになったが、ネットで買えるのはありがたい。…

映画「翔んで埼玉」を京都で観る

日本に帰って来てから初めての水曜日で「さて何の映画を観よう?」と考えた時に、「今の日本じゃなきゃ観られないもの」ということで「翔んで埼玉」に決めた。 漫画自体は「月曜から夜更かし」で取り上げられた時に知った。ギャグ漫画の映画化だが、「テルマ…

2月23日から大阪アジアン映画祭チケット発売開始

しっかり朝10時前からセブンイレブンにスタンバって狙っていたチケットを買いまくった。まとめ買いは出来なくて、一枚ずつプリントアウトされたチケット詳細用紙をバサッとカウンターに持って行き、これまた1枚ずつ清算するので店員さんは苦笑いだ。 今現在…

レバノン映画「存在のない子供たち(Capharnaum)」を台北で観る

まったく情報がないまま観る。ポスターそのままのお話。 最初どこの国かも分からなかった。インドかもしれないし、南米かもしれないし、フィリピンかもしれない。多分貧民窟というのは、どこも大体同じ構造なのかもしれない。 そこに12歳らしき男の子が一人…

「誰先愛上他的(先に愛した人)」を台北で観る

今年の大阪アジアン映画祭でも上映予定。二輪で上映中だったので、予習も兼ねて鑑賞。主演の邱澤(ロイ・チウ)が大阪に来ることは決まっているので、大阪でも是非観に行きたい。 冒頭部分でアニメ―ションが被ってきたときに、「台湾お得意のゆるいファンタ…

香港映画「廉政風雲煙幕」を台北で観る

月曜の朝の回を観たら貸し切りだった。金融や警察ジャンルの香港映画は台湾ではそれほどウケない。 「廉政公署(ICAC)」のやり手捜査官がタバコ会社の汚職の決定的な証拠を手に入れようと不法な囮捜査を進めるお話。 香港のタバコは高いがそれは税金が高い…

中国映画「大象席地而座(象は静かに座っている)」を台北で観る

一晩ぐっすり眠って、まず見たのがこの映画。第19回東京FILMEXでも上映されている。上映時間が約4時間もあるので途中寝るかと思ったが、まったくの杞憂に終わった。 後ろ姿が象徴的なポスター。グレーな街で彷徨う4人が最後導かれるように出会う。 台湾での…

眠らない街で夜を過ごすPart2

遂に海口脱出。しかしすぐに寒い日本へは帰りたくない。ということでまず台北に行くことにした。いつもの如く格安チケットは香港経由だった。夜中に着いて朝出発。ちょうど金曜日なのでまた午夜場の映画を観て過ごすことにした。 候補はいろいろあったが、時…

中国映画「地球最後的夜晚(ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト)」をネットで見る

日本では2018年東京フィルメックス、台湾では2018年金馬奨(ゴールデンホース・アワード)」で上映されている。 どちらでも前評判はかなり良く、私も期待を大きくして待っていた。大陸では12月31日から公開でタイトルと年越しをうまく引っかけて宣伝していた…

第14回大阪アジアン映画祭上映作品発表

今年の特集企画は台湾と香港の強力2本立て!いやっほ~。 上映作品一覧|OAFF2019 今年はフェスティバルサポーターに入ったので、オープニング&クロージング作品のチケット争奪戦からは解放された。 やっぱり見逃せないのは 香港映画「非分熟女」 もしも呉…

春節休暇で海口観光

旧暦の大みそかである4日の昼から花火と爆竹の音で大盛り上がりしている海口。今まで観光していなかったので、今日は半日ブラブラ街を散策することにした。そこでネットで調べてまず最初に目に入った「騎楼老街」に行く。 いかにも南国風な古い町並みが続い…

楊徳昌(エドワード・ヤン)監督の名作「恐怖分子(1986)」をネットで見る

「そういえばまだ見ていなかった」シリーズ。デジタルリマスター版がネットにあがっていたので鑑賞。 ある事件がそれまで無関係だった人間を繋げていく。まさに名作と呼ぶにふさわしい映画である。 世の中に映画は星の数ほどあるが、常々「面白い映画とつま…