2019-01-01から1年間の記事一覧

秋はアジアで映画祭が目白押し

毎回この時期はどこで何を観ようか悩んでしまう。一番注目されているのはやはり釜山国際映画祭だろうが、しゃべりが外国語で字幕が韓国語や英語だとお手上げだったりするので、やっぱり狙いたいのは金馬か香港亞洲。今年は日本にいるので、東京国際映画祭も…

第32回東京国際映画祭上映作品発表

スケジュールは9月30日発表予定。チケット一般発売は10月12日と13日に分けて発売予定。 https://2019.tiff-jp.net/ja/ 観たい作品はいろいろあるが、まずは 「麥路人(ファストフード店の住人たち)」12日発売。 なかなか塩っぱそうな内容。 「繼園臺七號(…

「氷峰暴(オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁 )」11月15日から日本で公開

大陸では9月12日から公開。ほぼ同時公開が出来たのは、日本テレビ系列の株式会社VAPが出資しているから。今年の東京国際映画祭でも上映される。 左は地味だけど映画の内容に合っていると思う。 一番の注目は役所広司が初めて中国映画に出演することだろう。…

シネマート心斎橋でヤスミン・アフマド特集

東京では7月に開催され、大阪では8月23日から9月5日まで開催。ヤスミン特集は割引が効かないので、都合のいい日にさっさと観に行こう。 まずは「タレンタイム~優しい歌(2009)」を鑑賞。土曜日とあって客の入りは半分くらい。男女も半々。どちらも平均年齢…

只今公開中の映画「パラダイス・ネクスト(亡命之途)」を観る

観光映画になってたら嫌だなあと思いながら観に行ったが、予想以上に台湾な部分が多くてほっとした。 まず映像ありきなシーンが多くて、話の筋はご都合主義だ。バイオレンス映画に美学は必要だが話がスカスカになってはまずいだろう。 主人公の2人が絶望を抱…

日本でもハマる人急増中!「如懿伝(にょいでん)~紫禁城に散る宿命の王妃~」

世界の片隅でひっそり書いているこのブログも、最近土日になるといきなりアクセス数がどっと増える。その原因はこのドラマ。 mingmei2046.hatenablog.com mingmei2046.hatenablog.com やっぱりみんな愛憎ドロドロ劇が好きなんだね。しかし!今年から宮廷ドロ…

ベトナムアクション映画「ハイ・フォン」をNetflixで観る

今年の大阪アジアン映画祭でも上映された。ベトナム初の本格アクション映画。 いろんなパターンのポスターがあるが、どれも楳図かずお調なのは何故なのか。 アクション映画の基本を踏まえつつ、新しいことにも挑戦しているその姿勢に好感が持てる。市場の中…

香港ドキュメンタリー映画「乱世備忘 僕らの雨傘運動」を観る

九条で1週間のみ上映だったので、慌てて観に行く。 あの時、香港で実際何が起こっていたのかよく解かる映画。 2014年は台北で働いていた。当時どきどきしながらニュースを観ていた。長期化するに従い、世間の学生たちに対する風向きが変わっていくのにはらは…

インドネシア流活劇「マルリナの明日」を観る

大阪九条のシネヌーヴォで鑑賞。公式サイトはこちら。でも予習なしで観るのもいい。 https://marlina-film.com/ ちょっと懐かしい感じの映画。60~70年代のやたら勢いと熱量を持った映画のようだと思った。 ロケ地が素敵。スンバ島という荒涼な大地が広がる…

Netflixで香港ドラマ「向西聞記(香港ウエストサイドストーリー)」を観る

ちょっとHなブラックユーモアオムニバスドラマ。30分×12回で全9話。彭浩翔(パン・ホーチョン)監督の「破事兒(2007)」をもう少しシリアスにした感じ。オープニングの万華鏡のような香港にグッときた。 コメディだが根底には人生の哀しみがあふれている。…

さらばGETA親分、そしてありがとう。

GETA親分こと馬如龍さんが6月9日にお亡くなりになった。享年80歳。 ベテラン俳優なので芸歴は長いが、やはり一番印象に残っているのは映画「艋舺(モンガに散る)2010」のGETA親分だ。 昔堅気のヤクザの親分なのに、 この姿で登場だもの。強面もコメディもイ…

インドネシア映画「FILOSOFI KOPI 2(ベンとジョディ ~珈琲哲學 第二章~)2017」をネットで見る

前作の「FILOSOFI KOPI(珈琲哲學―恋と人生の味わい方―)2015」は台湾で鑑賞済。その続編であるこの作品をずっと探していた。YouTubeが見られる日本て素敵。但し字幕無しなので細かいところは想像で補う。 日本では2017年アジアフォーカス・福岡国際映画祭で…

東山章良の「流」を読む

大阪にとりあえず住むにあたりいろいろな諸手続きを終えて、まずやりたかったのは市立図書館の図書カードを作ることだった。そしてこの15年ほど読めずにいた本たちを片っ端から読んでいる。しかし京極夏彦の似たようなタイトルの本はどれが未読でどれが既読…

「Z風暴(Zの嵐)」をNetflixで見る

もうそろそろ「流浪地球(流転の地球)」がNetflixで見られるかなあとチェックしていたら中華圏の映画が他にもいろいろ増えていた。それで「Z風暴」も発見。去年からあるっぽいのに気付かなかったのは、まだNetflixに慣れてないから。 ここでやっと陸sirと黄…

台湾ドラマ「你的孩子不是你的孩子(子供はあなたの所有物じゃない)」をNetflixで見る

台湾版「ブラックミラー」と言われるのも納得出来る、良質な作品。 全5話のオムニバス。おのおのまったく関連性が無いと思いきや最後のお話で子供たちが全員集合する。台湾は短編も含め社会派ドラマが結構多い。ここでも親の子供に対する行き過ぎた干渉を警…

「S風爆(Sの嵐)」「L風爆」をネットで見る

香港で只今ヒット中の「P風爆」の前作を見たくなった。「Z風爆(Zの嵐)」は広東語版普通語版ともに愛奇藝(アイチーイー)が版権を握っていて大陸版愛奇藝を開いても日本では見られない。Netflixでは今のところ「Z」と「S」のみ視聴可能。 「S」はサッカー…

「飛馳人生(ペガサス 飛馳人生)」をネットで見る

「時代劇制限令」のあおりを私も少しばかりくらってしまい、しばらく日本に滞在することになった。とりあえずNetflixに入ろうかな。 今年の旧正月に大陸で上映され、3月の「中国映画祭 電影2019」でも上映されていた。そして5月3日から日本でも一般公開。全…

呉慷仁(ウー・カンレン)主演台湾映画「狂徒」をネットで見る

たまたまネットで拾ったので見てみた。2018年釜山国際映画祭でも上映。 監督はこれが長編デビューの洪子烜(ホン・ズーシュアン)。28歳でこの作品を撮った。若いのでいろいろ足りない部分はある。しかし経験を積めば、今後台湾アクション映画史に残るような…

Z→S→Lときて、P風爆

香港滞在ラストの1本。シリーズ4作目。PはprisonのP。 今回は予算多めなのか、街のあちこちでポスターを見かけた。 廉政公署(ICAC)が監獄に潜入して汚職の決定的証拠を探すお話。最近、廉政公署を舞台にした映画が多い。そこに鉄板の監獄ネタを足して補強…

香港の建物探訪その4:九龍城&土瓜湾編

香港映画のロケ地と言えばこの2か所は外せない。地下鉄が延長された後にはまた大きく変わることが予想される。 九龍城某アパート:「一念無明(誰がための日々)」屋上シーン 既に新しい建物が建設中。後ろのビルが目印。 地下鉄の入り口は既に完成。周りの…

香港の建物探訪その3:イノベーション編

香港でも歴史的な建築物をうまく利用して、商業施設に生まれ変わらせている。 大館:元警察署&監獄。2018年オープン。 年に何度か抽選制で一般公開はされていた。その人気ぶりから商業施設にしてもイケると踏んだに違いない。今でも一部工事中で今後もっと…

香港の建物探訪その2:順天編

尖沙咀から26番のバスに乗って順利邨順恒楼で降りる。6.8HKドル。 くらくらする~。 ここは陳果(フルーツ・チャン)監督「香港製造(メイド・イン・ホンコン)」のロケ地として有名。この上の階からテレビを落とすシーンは実にかっこよかった。 ここも周り…

香港の建物探訪その1:深水埗編

香港にこんなに長く滞在するのは久し振りなので、ついでに香港の古い建築をいろいろ巡っている。歴史的建築物として保存したくても、近年の土地価格高騰の煽りを受けて止む無く取り壊される建物も多い。今見ないと次来た時無いかもしれない。 まずは香港団地…

香港国際電影節で「長いお別れ」を観る

今年のラスト1本。香港の春ももう終わりだなあ。 映画の前に監督のビデオレターが流れた。この映画も「家族の愛」がテーマだ。 中野量太監督の前作「お湯を沸かすほどの熱い愛」が変でおもしろかった。なのでこの作品も期待大。 やっぱり山崎努はすごい。も…

香港国際電影節で「八個女人一台戯」を観る

香港では既に1月に一般公開されているからと思って、油断していたら6時の時点でもう長蛇の列。 こうして並ぶと梁詠琪(ジジ・リョン)の背の高さが分かる。 長いブランクの後に舞台に挑戦するかつての人気女優と、因縁の関係である後輩女優との熱い戦い。で…

香港国際電影節で「幻土(A LAND IMAGINED)」を観る

2018年東京フィルメックスでも上映。シンガポール映画。撮影は日本人の浦田秀穂。 監督はこれが長編2作目。失踪した中国人と刑事の夢が交差するはずなのに、その繋がりがセリフでの説明だけ。共通するのはどちらも不眠症なのだが、何故刑事がいきなり全裸で…

香港国際電影節で「夜明け」を観る

日本で見逃したので。香港では4月25日から一般上映。 やはり目当ては主演2人の演技のぶつかり合い。主演以外でもみんなそれぞれの役割をきちんと演じていた(多少それが説明的ではあったが)。 ただ個人的に言えば、この映画のどのキャラにも入り込むことは…

人生の逆流に挑戦するおっさんたち!「逆流大叔(Men On The Dragon)」

最近、香港でも昔の名作やちょい前のヒット作を不定期だが映画館で上映するようになった。しかし直前にならないと上映場所と時間が分からない。これも前日に気が付いて大慌てではるばる屯門まで出かけた。でも案の定道に迷って最初の10分間を見過ごしてしま…

香港国際電影節で「翠絲(トレイシー)」を観る

2018年東京国際映画祭でも上映。 姜皓文(フィリップ・キョン)にトランスジェンダーの役が出来るのか不安だったが、ずっと抑圧して隠しているという設定で、姜皓文の中にそういった要素が無くても何とかクリアしている。 初恋の相手阿正の夫、邦はとても重…

梅艶芳(アニタ・ムイ)との思い出がいっぱい「朝花夕拾、芳華絶代(Dearest Anita)」

何とか滑り込みセーフで銅鑼湾で鑑賞。 インディーズ映画のような出来で、いろんな人が協力している。しかしやっつけ感はいなめず、せっかくいい話なのに魅力が半減してしまっている。 アニタ姐さんのファンたちが登場し、「自分はこんなにアニタ姐さんにお…