張震(チャン・チェン)主演「呉清源〜極みの棋譜〜」(2006)

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田壮壮が監督した中国映画。でも昭和の日本映画の懐かしさもある。

100年に1人の囲碁の天才と称えられた呉清源の生涯を描いている。父が囲碁好きでよくNHK囲碁番組を見ていたので、もしかしたら私も小さい頃本人を見ていたかもしれない。まったく記憶にないがw

まず張震の日本語うますぎ。というか日本語を話す張震にトキめいてしまう。話は日中戦争にも触れるが、呉清源のまわりの日本人はいい人ばかりだ。それは呉清源囲碁の天才というせいもあるが、人柄に因るところも大きい。その人柄に大きく影響を与えている教団の存在も見逃せない。私自身特定の信仰が無いので、信仰がないと生きていけない人たちの心情は測りかねる部分が多い。たとえりっぱな教義があったとしても、お金が絡みだすと途端にあやしく見えるのは昨今の宗教団体と同じだ。

田壮壮監督は「大宅門」というTVドラマでは日本人を演じていて、多分日本大好きな人だと思う。中国で公開された当時、それほど宣伝も無くひっそりと終わった感がある。こういった地味な映画は残念ながら中国ではあまり注目されない。

伊藤歩が現代的すぎたり(言葉使いとか)、1人の人生を駆け足で語るのでちょっと深みがなかったりとかするが、張震がいればそれでいい。