Netflixで2度見する「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」

実は日本で公開した時に真っ先に観に行ったが、「並行宇宙を行き来する壮大な母娘ゲンカ」ぐらいしか訳が分からず、観ている間中ずっと「?」が点滅しっぱなしだった。

いろんなパターンがあるが、このポスターが一番好き。

なので今回改めてじっくり観ることにした。
まずは監督のダニエル・クワンダニエル・シャイナートを知るために、長編デビュー作「スイス・アーミー・マン」の話をしなくてはいけない。

ふざけた設定で、よく映画にできたなと思う。

一見下ネタが小学生レベルのこの映画は、深く掘り下げれば掘り下げるほど違う意味合いを持つ多重構造になっている。

この多重構造が今回の並行宇宙に繋がって、いくつもの世界が同時進行していく形になっていく。この辺りが前回観た時に混乱した原因だ。

でも真ん中の部分は至ってシンプルで、強い家族の絆に収束されていく。

そしてこの映画の主役をはれるのはやはり楊紫瓊(ミシェール・ヨー)しかいない。アクションはもちろん文芸作品でもコメディでも何でも出来るスーパー女優である。この映画の中では変顔したり、派手に吐いたり、おもらししたり、大女優なのにNGはまったくなしという懐の大きさを見せている。

マレーシア華僑出身なので、夫とは北京語、お父さんとは広東語、娘とは英語と言葉を使い分けた会話も難なくクリア。

「The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛」も是非。

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