東京フィルメックスで「無聲」を観る

2020年台北電影節のオープニング作品であり、金馬では8部門でノミネートされた。

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中高一貫の特殊学校で起きた集団性犯罪事件。子供たちの悲痛な叫びは長い間、外には届かなかった。

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メインの3人。教師を劉冠廷(リウ・グアンティン)、被害者の貝貝(ベイベイ)を陳姸霏(バフィー・チェン)、彼女を必死に助けようとする転校生を劉子銓(リウ・ズーチュアン)がそれぞれ演じている。

陳姸霏は今年20歳。15歳で芸能界に入り、今年はこの作品のほかに「孤味(弱くて強い女たち)」にも出演して、一気に人気が急上昇している。

劉子銓は「你的孩子不是你的孩子(子供はあなたの所有物ではない)」での「媽媽的遙控器(母のリモコン)」で主演をつとめている。彼は今年17歳。

演じる役の振り幅がすごい劉冠廷は、ここでは子供たちの側に立ち、学校の責任を究明していく真摯な教師を真面目に演じている。熱くてむさくるしい演技じゃなくてホッとした。

この3人の他に、事件の中心人物小光を演じているのは韓国の金玄彬(キム・ヒョンビン←韓流アイドルじゃないほう)。

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彼の役が一番複雑で難しい。友達を自分の支配下に置くサイコパスかと思いきや、彼にも暗い過去があった。日本や韓国のドラマが好きな監督が自分で見つけたらしい。彼は今年16歳。

監督はこれが長編映画デビューとなる柯貞年(コー・チェンニエン)。プロデューサーは瞿友寧(チュウ・ヨウニン)。


上映の後はリモートでのQ&Aがあった。

filmex.jp

なんの説明もないのでうっかり帰るところだったが、スクリーンに映ったQRコードをスキャンしようとモタモタしていたら突然始まった。知らずに帰っちゃった人も結構いただろう。