アップリンク京都でグザヴィエ・ドラン祭

9月25日から新作映画「マティアス&マキシム」が上映されるのに合わせて、特集が組まれたりしているグザヴィエ・ドランアップリンク京都では「見逃した映画特集」で、ドランが監督もしくは主演をした映画をまとめて上映していた。

その中で私が観たのは「たかが世界の終わり」「トム・アット・ザ・ファーム」「エレファント・ソング」の3作品。

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演じたい役がなかったので、自分で映画を撮ることにしたドラン。これだけ若くてイケメンで演技力もあればいろんなオファーがあったと思うが、よっぽど女とのラブシーンが死ぬほど嫌だったんじゃないかと邪推してしまう。普通ならアイドル俳優として有名になりそうなものだが、彼の深爪のすごさに闇を感じる。

3作品の中で一番印象深いのは「トム・アット・ザ・ファーム」。言葉での説明はあまりない代わりに他の方法でいろいろ親切に教えてくれる映画だった。「分かってくれなかったらどうしよう」という不安からああいう形になったと思うが、それぞれのヒントが唐突すぎておもしろかった。2つのベッドの位置とか、フランシスが最後のシーンで着ているダサい「U.S.A」のジャケットがその後に流れる音楽と繋がっていたりとか。

「エレファント・ソング」は予告編のほうがおもしろかった。精神科医と頭脳明晰な患者との緊迫したやり取りを描いた映画はたくさんあるし、私も大好きな分野だ。なのに医師の家庭の話が多すぎて、ミステリアスな部分が薄まってしまった。

たかが世界の終わり」は如何ともしがたい家族の話。兄貴が家族に向かっていちいち突っかかる理由がイマイチ分からないが、「私は何でもお見通しよ」的な態度を取っているママがやっぱり原因なんだろうなあ。それにしてもアップ多すぎw

「マティアス&マキシム」は大阪市内では大阪ステーションシティシネマなんばパークスシネマで上映予定。多分その後いろいろ廻りそう。

https://phantom-film.com/m-m/