あの時何が起きたのか?「我們的青春,在台灣(私たちの青春、台湾)2019」

今日は東京映画祭は一休み。久しぶりのポレポレ東中野でこの映画を観た。

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当時私も台北にいて、毎日ニュースにかじりついていた。そしていつか誰かが映画やドラマにするだろうから、そうしたら必ず観ようと思っていた。

これは立法院を占拠したひまわり運動の前後を撮影したドキュメンタリー映画である。

反体制の難しさは、体制に対抗するために自分たちも体制化しなくてはいけないことだ。リーダーが出来、複数のサブがそれを補佐し、それぞれのグループが組織化して分業化していく。それはまさに今自分たちが非難している体制のミニ版ではないのか?この映画の中でもリーダーを中心とする学生たちが密閉された部屋で会議ばかりしているので、外にいる学生たちから不満の声が上がり始める。危ういギリギリの状況の中に彼らがいたことが分かる。

そしてまたこの映画は、この運動を撮影しようと決めた監督自身のセルフポートレートでもある。最後には自分の弱さを吐露して終わる。このやり方に意見する人もいると思うが、私は「それが青春なんだよ」と監督の肩をポンポンと叩きたくなった。

辛亥革命は1895年の最初の武装蜂起から1911年までの16年間、10回武装蜂起をしては失敗している。中国共産党1921年に結成してから国民党との内戦に勝つまで28年かかっている。

これで終わりじゃない。でも台湾が戦場になるようなことは望んでいない。