インドネシア映画「FILOSOFI KOPI 2(ベンとジョディ ~珈琲哲學 第二章~)2017」をネットで見る

前作の「FILOSOFI KOPI(琲哲學―恋と人生の味わい方―)2015」は台湾で鑑賞済。その続編であるこの作品をずっと探していた。YouTubeが見られる日本て素敵。但し字幕無しなので細かいところは想像で補う。

日本では2017年アジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映済み。

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ポスターはイマイチだけど、2作品とも全編通してセンスのいい映画。

「1」の最後では移動式カフェでインドネシア全国を回っていたが、仲間が離れることにいってしまい、ベンとジョディは再びジャカルタに戻ることになった。人手に渡ってしまったカフェ「FILOSOFI KOPI」を取り戻すため、新しい出資者やスタッフを探しまわるうちにまたまた2人は大ゲンカ。「FILOSOFI KOPI」は一体どうなるのか?!

この映画を作るために実際に街中でカフェを作り、撮影後はそのまま営業を続けているのがユニーク。今では支店もいくつかあるらしいので繁盛しているみたいだ。

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さりげなく「1」のポスターが貼ってある。

そして今回もまた撮影用に新しくカフェを作ってしまった。

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郊外の隠れ家っぽくて、かっこいい。そしてここもちゃんと営業している。

「1」ではカフェの店内がメインだったが、今回はロケ地も多い。でもぞれぞれ内装もちっとも手を抜いていなくてオシャレ。

そしてイケメンコンビ、ベン&ジョディにまた会えたのがうれしい。ちなみにベンは自分で天才と言いきっちゃう陽気なバリスタ(帽子のほう)、ジョディはいつもコストとか気にして胃痛になるような気の弱いオーナー(眼鏡のほう)。

この映画では最終的にベンはコーヒー農園を始めてしまうまでになる。おいしいコーヒーを作るにはまず苗木からって「ザ!鉄腕!DASH!!」みたいだな。

コーヒーは飲めないけど、このカフェには行ってみたい。

東山章良の「流」を読む

大阪にとりあえず住むにあたりいろいろな諸手続きを終えて、まずやりたかったのは市立図書館の図書カードを作ることだった。そしてこの15年ほど読めずにいた本たちを片っ端から読んでいる。しかし京極夏彦の似たようなタイトルの本はどれが未読でどれが既読かもううろ覚えだ。うんと分厚い文庫分を読んでいる途中で「あ、この本読んだことある」と気づいた時の疲労感といったら。

そしてようやく以前からずっと読みたかった「流」を手にすることが出来た。

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舞台が青島と台湾なので、文章を読みながら自然と映像が目に浮かぶ。祖父を殺した犯人捜しのミステリーの要素もあるが、青春小説というほうが似つかわしい。主人公がチンピラとやり合うシーンなんて台湾映画「艋舺(モンガに散る)」そのままだ。おもしろいのが台湾語の表現の仕方。確かにこういう風に聞こえたりするよなw

中国語に馴染みのない人はやはりとっつきにくいかもしれない。人物相関図はあるが、当時の台北市内の地図もあった方が良かっただろう。

台北の街の喧騒とは対照的な大陸の田舎の風景描写も、まさしく私が知っている北方の田舎の風景だ。

ただ、それで「20年に一度の傑作」と言われると正直そこまではいかないんじゃ?と思う。作品の全体に通る一番太い筋がピンと張っていなくて、多少蛇行しているような感じを受けた。犯人との最後の対決も盛り上がりに欠けてちょっと拍子抜けした。

好みは人それぞれだ。もしこの作品が映画化したら是非見てみたいと思った。

「Z風爆(Zの嵐)」をNetflixで見る

もうそろそろ「流浪地球(流転の地球)」がNetflixで見られるかなあとチェックしていたら中華圏の映画が他にもいろいろ増えていた。それで「Z風爆」も発見。去年からあるっぽいのに気付かなかったのは、まだNetflixに慣れてないから。

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ここでやっと陸sirと黄文彬の対立の理由が分かった。まあ分からなくても大丈夫だけどw。

シリーズを逆から見たような形になった。今回は汚職にまみれたZ基金にまつわるお話。香港映画ではお馴染みの悪役メンバーが悪役を演じている。その後の作品と比べてみれば「Z」のセットはかなりシンプルだ。夜のシーンも昼間撮ったのがバレバレだし、銃撃シーンもそんな激しくない。ストーリーもそれほど練られてない。これだけ見るとその後何故シリーズ化出来たのか不思議に思えるほどだ。それでも何だかクセになる魅力は持っていて、OPのテーマ曲を聴いただけで気分が盛り上がっていく。

シリーズ化出来るということはそれだけファンがいるということだ。そのうち廉政公署が聖地巡礼で人だかりが出来るようになるかもしれない。

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本部は北角の海沿い。ヘタレなので中の写真は撮れなかった。

台湾ドラマ「你的孩子不是你的孩子(子供はあなたの所有物じゃない)」をNetflixで見る

台湾版「ブラックミラー」と言われるのも納得出来る、良質な作品。

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全5話のオムニバス。おのおのまったく関連性が無いと思いきや最後のお話で子供たちが全員集合する。台湾は短編も含め社会派ドラマが結構多い。ここでも親の子供に対する行き過ぎた干渉を警告している。5話とも強烈な教育ママが登場するが、子供に対する無償の愛の裏で大きなエゴが見え隠れしている。「一生あなたのそばにいられるのはママだけなのよ。」なんてセリフに背すじがマジで凍った。

主人公を含め若手の俳優がみな素晴らしい。

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それぞれかなり難役なはずなのにしっかり受け止めている。台湾の未来は明るいぞ!

第1話には呉慷仁(ウー・カンレン)もちょこっと登場。

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いかにも悪そうな役。

それぞれ脚本も見事だし、予算も多そうで近未来の設定でもそれなりに見られる。

好みは分かれると思うが、物語として個人的に好きなのは「茉莉的最後一天(モリ―の最後の日)」だろうか。万引きした髪飾りを母親にプレゼントしてその髪にさした姿を見つめるってすごい心境だなと思う。

ロケ地で良かったのは「必須過動(ADHDは必要)」。最後不意打ちで呉建豪(ヴァネス・ウー)が登場するが、案外馴染んでいる。

ちょこちょこ字幕の間違いがあった。第1話で、親友同士将来何をしたいか話す時、「自転車で台湾一周」が「大陸に行く」になっていた。中学生が夢を語るのに大陸に行きたいわけがない。もう一つ。大人になった後、無理矢理見合いをセッティングされた時の英語での会話に日本語の字幕が抜けている。簡体字の字幕はある。「彼女はラッキーだったね」「ううん、私がラッキーだったの」という意味。いいシーンなのになあ。

「S風爆(Sの嵐)」「L風爆」をネットで見る

香港で只今ヒット中の「P風爆」の前作を見たくなった。「Z風爆(Zの嵐)」は広東語版普通語版ともに愛奇藝(アイチーイー)が版権を握っていて大陸版愛奇藝を開いても日本では見られない。Netflixでは今のところ「Z」と「S」のみ視聴可能。

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「S」はサッカーから、「L」は廉政公署(ICAC)の内部規律捜査組であるL組からとっている。

ストーリーは易しく、アクションは激しくというのがこのシリーズのモットーだ。汚職マネーロンダリングのやり方も最初にちゃんと説明が入る。

「S風爆」ではクールな殺し屋として仔仔(周渝民/ヴィック・チョウ)が出演している。しかしその他の俳優は使い回しのため、死んでも次のシリーズで別人として生き返る。そこが惜しい。

この前作でもちょこちょこ大陸の公安が登場するが、あくまでも香港がメイン。狭い街の中を駆け巡るカーチェイスシーンはやはり香港の得意とするところ。銃撃戦もこれでもかとバンバン撃ちまくる。

「Z風爆」公開時はアンディさん主演映画「風爆(ファイヤー・ストーム)」の半年後の公開ということもあり、「タイトルかぶってるやん」と思いまったくのノーマークだった。しかしこうして見続けていくと、次第にその世界観が体に馴染んて行く。見続ける人の気持ちがよく分かる。

シリーズだけど、バラバラに見てもOK。

「飛馳人生(ペガサス 飛馳人生)」をネットで見る

「時代劇制限令」のあおりを私も少しばかりくらってしまい、しばらく日本に滞在することになった。とりあえずNetflixに入ろうかな。

今年の旧正月に大陸で上映され、3月の「中国映画祭 電影2019」でも上映されていた。そして5月3日から日本でも一般公開。全部最初から仕組まれていたかのような極速ぶり。ジャッキーチェンの映画より早いのでは。

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一番の目玉はバインブルク草原のラリーの場面だと思うが、その前の資金集めに走り回るシーンに時間がかかりすぎてそれほど多くない。それでも標高4000メートルの道とは言えないような悪路を走るシーンは迫力満点。ここは大きな画面と音響で是非見るべきだろう。

ラリー以外のことを詰め込み過ぎて消化不良気味。ラリー出場禁止になった理由も「え?」だし、息子と実は血縁関係がないことも特に本筋には影響していない。うさんくさいお金持ちにスポンサーになるように説得するシーンも何だかなだ。そして一番不可解なのはラストシーン。全然分からない。

主人公のライバル役にネットドラマ「上癮(Addicted)」の黄景瑜(ホアン・ ジンユー) が登場。良かった、干されていないらしい。

結局、監督の韓寒は車のシーンが一番好きなのだ。だったらそれメインで撮ればいいじゃないかと思う。しかしそれだと今回のようなメガヒットにはならないだろう。その辺のオトナの計算が動いているイヤらしさが映画にも滲み出ている。

日本で一般公開するのも、実績が欲しいだけだったりして。映画館で観たい人は早めに。

呉慷仁(ウー・カンレン)主演台湾映画「狂徒」をネットで見る

たまたまネットで拾ったので見てみた。2018年釜山国際映画祭でも上映。

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監督はこれが長編デビューの洪子烜(ホン・ズーシュアン)。28歳でこの作品を撮った。若いのでいろいろ足りない部分はある。しかし経験を積めば、今後台湾アクション映画史に残るような映画を撮るかもしれない。

プロバスケ選手が銀行強盗に出会い巻き込まれていくお話。それぞれのキャラが立っている。何をやってもツイていない熱い性格だけで突っ走る主人公もおもしろかったし、悪い奴は言い訳無しで最後まで悪かったのも良かった。

美術セットの作りこみがすごい。

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ヤクザのアジト。

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ヤクザの親分が経営する食堂。

それほど予算は無いはずなのに、この部分は力の入れ方が違う。どちらも大乱闘の末にボッコボコに壊れまくり。

小型カメラが多数使われていたが、使い方はまだまだ。あれはバラエティ番組で芸人のリアクションを撮るのには有効だが、アクションの臨場感を出すにはもう少し工夫がいる。

あらすじも共犯者が分かるところのどんでん返しは良かったが、意味付けが弱いので見る側が想像するしかない。で、なんで銀行強盗しなくてはいけないんだっけ?

ありえない男同志の友情もかすった程度でもったいない。

次回はもっと男臭い映画にしてほしい。次回作に期待。