「盗墓筆記」シリーズの最新作ネットドラマ「沙海」

企鵝影業(テンセント・ペンギン・ピクチャーズ)が製作して騰訊視頻(テンセント・ビデオ)で放送中。「盗墓筆記」シリーズでお馴染みのキャラもちょこちょこ登場してファンにはうれしい作りになっている。

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主演は呉磊(ウー・レイ)と秦昊(チン・ハオ)。呉磊はドラマ「琅邪榜~麒麟の才子、風雲起こす~」で流飛を演じた男の子。実は子役出身で、現在19歳だが芸歴は13年もある。

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このツーショットに座布団10枚~。

最近大陸では10代のアイドルを何とか売り出そうと大人たちがいろいろ画策している。韓国アイドルに大金を貢ぐ若いファンを見て自分も一発当てようとしているのだろう。アイドルとして一番人気なのはやはり鹿晗(ルハン)だが彼ももう28歳だ。呉磊もそういったアイドル予備軍の1人で、「琅邪榜」以降バラエティ番組に出たりいろいろ忙しい。しかし若手俳優たちは腹黒い大人たちに翻弄されず、本業をもっと磨いて欲しいところである。だってこの子以外の俳優は年を取り過ぎて設定では高校卒業直後なのにどうがんばって見ても18歳には見えないもの。

全54話で毎週木金土に2話づつ更新中。砂漠と街の2か所で同時進行的に話が進む。謎を解決しないままどんどん場所が変わり、奇妙な動物に襲われ、ばたばたと人が死ぬか行方不明になるのはいつものことだ。変わったことと言えば、旧日本軍がらみという理由付けが消えたことだろうか。

今日でまだ18話しか放送していないので、これからまだまだ盛り上がっていくのではないか。

今年のダークホース映画「西虹市首富」を映画館で観る

今北京に滞在中で、急にこのブログが開かなくなった。以前にもそういうことがあったので、暫く待ってようやく再開出来た。でも開くまではドキドキだ。

この作品はまったくノーマークで誘われて観た。現在興行成績が21億元突破で超ヒット中。

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中国で「開心麻花」というコメディ劇団があり、その劇団の舞台がまず毎回評判になっていた。その後劇団で映画も撮るようになり、それが今回の大ヒットに繋がっている。

ストーリー自体は昔からあるオーソドックスな内容だ。莫大な遺産を手に入れるためのテストに挑戦し、合格するまでのあれやこれやを見せていく。

中国映画とはいえ、半分はその「開心麻花」のメンバーで、あとの半分は名だたる台湾のコメディ俳優が揃っている。ベテラン俳優の技はやっぱり見ていて気持ちいい。特に亡くなったおじいさんの弟役の入れ歯が取れるタイミングがもう絶妙。

笑いの内容はまったく新しくないが、やっている人が新しいので新鮮に映る。まるで古典落語を今が旬の噺家で聞いているみたいだ。

そこに投入されたのが今話題の宋芸樺。本人としてはこれから大陸で映画やドラマで活躍しようとしたのだろうがケチがついてしまった。

西虹市は架空の街で、ロケ地は厦門市だ。西虹市も「開心麻花」シリーズを知っている人にとってはお馴染みの場所らしい。

最後のオチがちょっと規制すれすれなんじゃないかと思ったが、言うだけならOKてことなのかな。

姜文(チアン・ウェン)監督映画「邪不圧正」を映画館で観る。

7月13日から大陸で公開中。興行収入は既に5億元を突破したので、大ヒットと言えるだろう。

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相変わらず姜文の趣味が100%の映画。しかし今回は主役の座をポンちゃん(彭于晏/エディ・ポン)に譲って自分は脇役に回ったので、以前ほど「オレ様映画」にはなっていない。

というか、姜文ポンちゃんに対する愛に溢れた映像ばかりで、どんだけ好きやねん!て思ってしまった。

映画の中でポンちゃんはその華麗な肉体美を惜しみなく露出している。全裸のシャワーシーンまで用意してサービス満点。誰向けなのかっていうと多分監督向けじゃないかと思ってしまう。ドアップのシーンも多い。

そのポンちゃんの相手役は姜文のヨメ。相変わらず年齢不詳でお美しい。今回は遂にエグゼクティブプロデューサーにもなっていた。姜文のこだわりを受け入れられるのはヨメしかいないとか。

姜文流ユーモアも健在。アクが強いので好き嫌いが分かれるが、澤田謙也が繰り返し言う「梶原」にはつい笑ってしまった。「梶原」って誰だよw

復讐を遂げたいがなかなか遂げられない男の話に137分は長い。いなかの映画館ではお尻が痛かった。

舞台は1937年の北平(現在の北京市)だが、撮影は雲南の屋外にバカでかい(4万平方メートル!)屋根のセットを組んで撮影している。

一応抗日で残虐な日本人も登場するが、今年の東京国際映画祭には来るのかな?

婚活中の人は見ておいた方がいい台湾ドラマ「荼蘼(恋の始まり 夢の終わり)」

またまた名作の誕生。日本でもいろんなチャンネルで放送しているので探せば見られるかも。45分×12話と日本のドラマとボリュームが同じ。

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脚本は「我可能不會愛你(邦題はトホホなので書かず)」「妹妹(僕らのメヌエット)」の徐誉庭。なので今回も格言がいっぱい。

仕事を取るか恋愛を取るかの二者選択を迫られ、それぞれに「プランA」「プランB」と名前を付ける。そしてこの2つの間を行ったり来たりしながら一体どちらが正しかったのか検証していくお話。結論から言えばどちらも正解。目の前のことに対して一所懸命にやればそれが正しい選択になるのだ。

とにかくリアル。特に「プランB」のヨメの地位の低さといったら。世の中には「安定」とか「安心」を求めて結婚したい人が多いが、結婚したって安定も安心も出来ないことをこのドラマは教えてくれる。例えば自分一人なら何とかなる問題も家族の人数分増えたらもうお手上げだ。

このドラマのいいところはちゃんと男性目線もあるところ。夫の苦悩もとても理解出来る。そして想定外の「プランC」の登場もあるあるだ。

主演の楊丞琳(レイニーヤン)と両親役のベテラン俳優を除いて殆ど新人と無名の俳優を起用している。しかし大根はいない。そこもすごい。

タイトルの「荼蘼」は中国語圏では結構有名なバラの名前らしいが、難しくてなかなか読めない。実は英語の「two me(2人の自分)」とかけているので、それで覚えるといいかも。

呉慷仁(ウーカンレン)がゲス王子に。台湾ドラマ「花是愛(2012)」

久しぶりに王道の台湾ラブコメを見た。ネットで見たが、ちょっと古いのでちょこちょこ抜けている。

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この爽やかなブルーのジャケット+白のピチピチパンツがいかにも台湾ドラマらしい。他にピンクや薄グリーンのジャケットも登場する。

32歳の結婚を焦る主人公の前に、颯爽と現れた王子様。しかし実はそいつはいろんな手管手練を使って女性を口説くのを趣味にしているゲス王子だった。

そんなゲス王子も、口説いた後の恋愛経験がないため、その先に関しては中二並みにおぼこかった。次第に性格のいい主人公に本気で好きになるが、うおさおするばかり。

恋愛ドラマは如何にすぐ両想いにならせないかというこの1点にかかっている。今回は恋愛詐欺から出発しているので、そこからどう挽回するのかが見どころだ。

14話で既に両想いになってめでたしめでたしなのだが、そこからまだ続くのが台湾ドラマの特徴だ。

それと台湾ラブコメには必ず一人芝居が入る。ぬいぐるみに恋の悩みを打ち解けたり、妄想したり。このあたりも呉慷仁はそつなくこなしている。

この作品の前後に呉慷仁は多くのラブコメドラマに出演している。普通ならそのままラブコメ要員になるところをうまく軌道修正して、今ではどんな役でも演じてしまう。

先日台北に行ったら雑誌の表紙が呉慷仁だった。ちょっとロン毛なのは役作りなのかな?

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次の作品が楽しみだ。

 

その後ロン毛は台湾ドラマ「憤怒的菩薩(怒りの菩薩)」のための役作りだと判明した。でも・・・何故ロン毛・・・?

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謎は深まるばかりだ。

張家輝(ニック・チョン)監督の第3作目映画「低圧槽欲望之城」をネットで見る

第1作目がホラー、第2作目がエクソシスト、そして今回は中国版「シン・シティ」。

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「孤城」という架空の都市が舞台。大人になったらギャングか売春婦か汚職まみれの公務員になるしかないようなバイオレンスな街だ。そこで主人公が請け負うのは潜入捜査。「悪を以って悪を征する」完全無欠なダークヒーローだ。

そんなわけで、ニックは近距離の銃撃戦でも弾はちょっとしか当たらない。カーチェイスでも無茶しっぱなし。韓国仕込みのアクションで敵を打ちめかし、向かうところ敵なしだ。

そこにラスボスが登場。このラスボスの設定はかなり好き。最後のどんでん返しも嫌いじゃない。

日本とタイでもロケしているが、ほとんどは上海で撮影をしている。しかしCG技術の発達で、言われないと分からないくらい無国籍感いっぱい。

「低圧槽」とは低気圧に覆われた状態らしく、常にどんよりとして雨が降っている。映像の色調も基本モノクロで、このダークな映画の世界を見事に表現している。

美術はかなりの凝りよう。

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主人公の隠れ家。

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警察のマークも架空のもの。壁の素材がかっこいい。

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当然パトカーも架空のデザイン。

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ダミーのラスボスと会うシーン。ここで火鍋を食べている。

俳優は香港大陸入り混じっている。「ニックと気の合う仲間たち」という雰囲気。

その中の香港人女優が「幹!(fuckの台湾語)」と言うシーンがあって、いやそこは普通に「でぃう(fuckの広東語)」でいいのになあと思ったw

撮るたびに作品がスケールアップしているが、毎回ニックの評価はイマイチ。しかし流行を追いかけるだけで新しいテーマを見つけられない中国映画の中で、誰も撮らない映画を撮るニックは貴重だと思う。

一体みんなニックに何を期待しているんだろう?

「轉山(転山)2011」をネットで見る

最近チベットの資料を探すついでにいろいろチベット関連の映画を見ている。日本では2011年の第24回東京国際映画祭で上映済み。

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英語タイトルの「KORA」とはコルラのこと。神聖な山の周りを五体投地で巡礼することである。亡くなった兄の代わりに麗江からラサまで自転車で行くのも一種のコルラだろう。

現地の人との淡い恋心とか、親切とか、孤独、ケガ、それを乗り越えての達観とか、この手の映画に必要なものは全て揃っている。特筆すべきなのは主人公がどんどんカッコよくなっていくこと。1人の男の成長をこれほど鮮明に映し出している映画はなかなか無い。

計画はかなり無謀。素人なのに初冬に富士山より高い場所を自転車で走ろうというのだから。それでも28日かけてようやくラサに到着する。途中森の中で死んだ兄と出会うシーンは私もジブリっぽいと思った。

監督は「洗澡(こころの湯)」で、銭湯でオペラを歌う男を演じた杜家毅。その後プロデューサーになり、これが初監督作品となった。どうりでエンドロールでいろいろな人に感謝をしているわけだ。

主人公役の俳優張書豪もその後順調にいくつかの映画で好演している。この映画の撮影を乗り越えられたら、どんな映画も受け入れられるだろう。というぐらい過酷なのが画面を通して伝わってくる。つまりフィクションなんだけど、ある意味ドキュメンタリーでもある。

私もチベットに行きたくなったが、旅行には何かと敷居の高い土地である。何とかモグリで入れないか検索する人も多いが、それは止めといたほうがいい。

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いいなあ。