2度見するとよく分かる「刻在你心底的名字(君の心に刻んだ名前)」

2020年大阪アジアン映画祭で世界初上映された時は、予定が合わなかったのと宣伝用写真が耽美BLぽかったので見送った。その後台北映画祭と金馬でも上映、12月4日からは台湾で一般公開となった。そして12月23日からはNetflixで視聴できるようになったので、さっそく観てみた。

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まず主人公の阿漢(アハン)役の陳昊森(エドワード・チェン)が金城武そっくり。Birdy役は映画「返校」でブレイクした曾敬驊(ツェン・ジンホア)。

映画は阿漢の心情を中心に進むので、最初はよくある「同性愛者がノンケに惚れてしまい身悶える」映画なのかと思った。2人の性格も、1人は真面目で内気、1人は自由気ままでハジけた性格で、これもありがちな設定だ。若手が主演を務める青春映画では長回しを多用することもよくあることだし、1回目に観たときはまあまあかなぐらいの評価だった。

1回目は中国語の字幕で観たので、日本語の字幕でも観ようと思って今回は2回続けて観てみた。映画の終わりに実はBirdyも阿漢が大好きでずっと我慢していたことがネタバレされているのだが、それを観てから再び最初から観ると、あら不思議Birdyの心情も手に取るように分かるのだ。

とにかく主演の2人が何もしなくても画になるぐらい魅力的。でもあまりにもキラキラしているので、たとえ裸でくっついていてもいやらしさは感じられない。あのシャワーシーンでさえも。

逆に30年後の戴立忍(レオン・ダイ)と王識賢(ワン・シーシェン)は、2人で街の中を歩いているだけなのに何故かいやらしいw

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ちなみに王識賢が主演している台湾ヤクザ映画「角頭2」に、陳昊森も出演している。これもNetflixで視聴可能。

この映画の原作小説と映画の写真集は、今台湾で発売されている。

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楽天市場でも売っていた。もちろん台湾で買うよりもかなり割高。

item.rakuten.co.jp

 わざわざ30年後のエピソードを足したのは、同性愛の初恋をハッピーエンドにしたかったからだと思う。それほどに過去の同性愛者の恋愛は厳しかったのだろう。