東京国際映画祭で「惡之畫(悪の絵)」を観る

無差別殺人犯よりも、彼に絵を教える画家の気持ちの揺らぎに重点が置かれていた。

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今回はずっと坊主頭の黄河

「罪と才能は天秤にかけることは出来るのか?」がこの作品のテーマだと思った。しかし天才的な才能があるからと言って犯した罪が軽くなるわけではない。

この映画の中でも、無差別殺人を犯した死刑囚を中心に、加害者家族と被害者たちがそれぞれの感情をぶつけ合う。それはまさに巨大台風に巻き込まれていくような人生だ。しかし事件の中心にいる犯人の心は静まり返った台風の目のようで、事件そのものがまるで他人事なのだ。そんな人間にとって大事な感情が決定的に欠落している犯人を、黄河は見事に演じきっていた。観ていて一瞬ちょっと怖かった。

犯罪心理やサイコパスになる理由にはやはり興味があっていろいろ見たりするが、真っ暗闇の深淵をのぞき込むように毎回足がすくむ。

始めは髪ボサボサで垢抜けない画家が、最後には小ざっぱりとしてシュッとした業界人っぽく変身したのには笑えた。

 

zoomを使ったオンラインイベントが11月6日にあり一応申し込んだが、仕事中だったので参加できず。まずzoomがよく分からずじまい(笑)。

 

その後東京国際映画祭のHPにTIFFトークサロンがアップされていたのでそちらを鑑賞。

2020.tiff-jp.net

パソコンのスペックの良しあしが影響してしまうのはつらいところだ。それでも今年は無しだと思っていたQ&Aが見られるのはうれしい。