梅蘭芳記念館に行く

文革の時のことを調べていて久しぶりに「覇王別姫」を観た。それで以前行きそびれた梅蘭芳記念館に行きたくなった。建物は晩年梅蘭芳が実際住んでいた四合院。入場料10元。建物自体はそれほど大きくはない。そのため中の展示物は定期的に入れ替わっている。この時は「覇王別姫」の虞姫の衣装が展示されていた。これは偶然か?冬の平日で人はまばらだった。
私の見方では素の梅蘭芳は顔は整っているけれどもそれほど美形ではない。しかしそれが舞台の化粧をした途端実際の女性より女性的に変身する。これは梅沢富三郎や坂東玉三郎と共通している。ほんと舞台の上の梅蘭芳は妖しいくらいの魅力を放っている。
映画「覇王別姫」に登場する程蝶衣はまさしくこの梅蘭芳と印象がかぶる。しかし梅蘭芳文革前にお亡くなりになっているので、程蝶衣ほど悲惨な経験はしていない。それでも激動の20世紀前半を生き抜くには苦労が多かったことは想像に難くない。1919年、1924年、と戦後に一度、訪日している。
場所は後海に近い護国寺街沿い。慶王府の隣。うっかりすると見落としてしまいそうなほど外観は普通。