24時間しかない滞在時間の中で何かおもしろい映画はないかと調べたら、台湾映画がK11で上映されていた。実はその映画が「台湾文化センター 台湾映画上映会2024」で上映されて自分も見てみたいと思っていた作品だと気付いたのは日本に帰ってから。
裕福な会社経営者の中年と、コンビニでバイトをする若い男と、自分をレイプした教師に復讐したい若い女。3人の奔放で刹那的な関係は、次第に心地良いものに変わっていく。
監督は「相愛的七種設計(台北セブンラブ)」「自畫像」の陳宏一(チェン・ホンイー)。主演は李銘忠(フレデリック・リー)、王碩瀚(ハンク・ワン)、虹茜(ホン・チアン)。李銘忠は今回キメキメのイケメン役。
時系列がばらばらで、物語が進むうちにそれぞれの真実が明かされていく。しかしすんなり理解するのが難しい部類の映画。都会に住む人間の虚無感とか非現実感とかセックスを介すると気持ちが通じ合えるという幻想とかには縁の無い生活を送ってきたので。この映画を観て昔読んだやまだないとの「La’mant」を思い出した。90年代は少女漫画のほうが時代の空気をうまく捉えていた。
映像がノスタルジックで美しい。撮影の余靜萍(ユー・ジンピン)は陳宏一のデビュー作「花吃了那女孩」からずっと担当している。香港映画「七月与安生(ソウルメイト/七月と安生)」や「少年的你(少年の君)」も彼女が撮影をしている。
映画上映後に3人の人物が登場した。これは予想外の展開。陳宏一と余靜萍と多分香港の監督?さんだと思うが、広東語が聞き取れず誰だか分からない。すんません。
会話は全て國語。陳宏一監督の話はこんな感じ。
男女2人の関係を描いた映画はたくさんあるが、それだと当たり前なので今回は3人にした。
どうしても余靜萍と組みたかったから、スケジュールをわざとずらして撮影した。
タイトルに(真)を足すことに周囲から反対されたが、ちょうど同じ頃にカッコ付きのタイトルの映画が他にもいくつか登場して、今の流行りかもということでOKになった。
等々。
座談会の時間は大体30分くらい。香港での一般上映は去年の6月なので、何かのイベントだったのかもしれない。何も知らないまま映画を観たけどラッキー☆