台北金馬影展上映作品発表

11月7日から24日までの間に注目作品が目白押し。観たい作品が多すぎて、以前紹介した作品についてはちょっと省略した。

今年も何とか有給をやり繰りして台湾に行くぞ!

 

「默視錄(黙視録)」:台湾

オープニング作品。監督はシンガポールの楊修華(ヤン・ショウホア)で、前作の「幻土」はNetflixで配信中。主演は李康生(リー・カンション)と、話題作に次々と出演する巫建和(ウー・ジエンハー)。11月15日から一般公開。東京フィルメックスでも上映する。

 

「餘燼」:台湾

鍾孟宏(チョン・モンホン)監督の最新作。出演は張震チャン・チェン)、莫子儀(モー・ズーイ)、許瑋甯(アン・シュー)、金士傑(ジン・シージエ)、劉冠廷(リウ・グァンティン)、陳以文(チェン・イーウェン)、王柏傑(ワン・ボージエ)と豪華。タイトルの餘燼とは燃え残りのこと。意味深だ。11月15日から一般公開。

 

「小雁與吳愛麗」:台湾

10月10日から一般公開されている林書宇(トム・リン)監督の新作。ヨメの夏于喬(キミ・シア)を主演にしたモノクロ映画。母娘の複雑な心理を描いている。

 

「女兒的女兒(娘の娘)」:台湾

「強尼.凱克(台北暮色)」の黃熙(ホアン・シー)監督の第2作目。出演は張艾嘉(シルヴィア・チャン)。プロデューサーは侯孝賢ホウ・シャオシェン)。既にいろんな映画祭に出まくっている。11月22日一般公開。

 

「破浪男女」:台湾

楊雅喆(ヤン・ヤーチェ)監督の新作。主演は吳慷仁(ウー・カンレン)。性について深掘りした内容なので、彼がどこまで魅せてくれるのかも話題になった。6月28日から一般公開で台湾以外に香港でも上映された。

 

「夜校女生」:台湾

同じ机を使う全日制と夜間部の生徒が、入れ替わることによって起きる出来事を描いた青春映画。1997年の設定なので制服とかちょっとエモい。

 

「刺心切骨」:台湾

フェンシングを通して兄弟の絆を描いた映画。監督は自身もフェンシング選手だったシンガポール人の劉慧伶(ネリシア・リウ)。

 

「鬼才之道」:台湾

幽霊界のトップを目指す幽霊たちを描いたホラーコメデイ。8月7日に一般公開して今も上映を続けるほど大ヒットした。監督は「返校(返校 言葉が消えた日)」の徐漢強(ジョン・スー)。主演は陳柏霖(チェン・ボーリン)、張榕容(チャン・ロンロン)、王淨(ワン・ジン)。

 

「白衣蒼狗」:台湾

白衣蒼狗とは四文字熟語で世の変化がはやいことを例えたもの。不法移民や介護の問題をテーマにしている。東京フィルメックスでも上映。

 

「角頭-大橋頭」:台湾

「角頭」シリーズの最新作代4弾。8月16日から一般公開。台湾にもヤクザ映画はあるが、ここまで人気が出るのは珍しい。今回もお馴染みのメンバーが出演。大橋頭は台北の迪化街の北側にある場所。このシマを巡っての話なのか?

 

「喝酒吧!笨蛋」第1-2集:台湾

樓一安(ロウ・イーアン)監督が再び莫子儀(モー・ズーイ)と組んで撮った新作ドラマ。小莫は悩みを抱えたお客に様々なカクテルを提供するバーテンダーを演じる。

 

「化外之醫」第1-2集:台湾

廖士涵(リャオ・シーハン)監督、張鈞𡩋(ジャン・チュンニン)主演のドラマ。共演しているのはベトナム人俳優の連炳發(リエン・ビンファ)。予告編を見る限り、かなり大掛かりなロケをしている。

 

「我談的那場戀愛(ラブライズ)」:香港

呉君如(サンドラ・ン)、張天賦(MC)が主演のロマンス詐欺映画。9月12日から一般公開。香港映画祭Making Wavesでも上映。

 

「武替道(スタントマン)」:香港

「九龍城寨之圍城(トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦)」での出演でも大好評だった劉俊謙(テレンス・ラウ)、伍允龍(フィリップ・ン)が主演。アクション好きによるアクション好きのためのアクション野郎映画。9月26日から一般公開。香港映画祭Making Wavesでも上映。

 

「看我今天怎麼說」:香港

黃修平(アダム・ウォン)監督の新作。主演は游學修(ネオ・ヤウ)、鍾雪瑩(チョン・シュッイン)、吳祉昊(マルコ・ン)。ろうあ者の青春映画。こういう映画を見ると手話を習いたくなる。

 

「虎毒不(母性のモンタージュ)」:香港

「淪落人(淪落の人)」を撮った陳小娟(オリヴァー・チャン)監督の2作目の映画。

東京国際映画祭でも上映。

 

「寄了一整個春天」:香港

使用済みショーツをネット販売するJKが主役の青春映画。90年代の日本で援助交際と共に流行ったけど、今でも需要があるんだろうな。

 

「從今以後」:香港

前作の「叔・叔(スク・スク)」ではゲイの老後を撮った楊曜愷(レイ・ヨン)監督が、今度はレズビアンの老後を映画にした。最愛の人を亡くす悲しみに性別の違いはないが、その後の生き方は異性愛者とはどうしても同じにはならない。

 

「搖籃凡世(幼な子のためのパヴァーヌ)」:マレーシア

廖子好(フィッシュ・リウ)と許恩怡(ナタリー・スー)が主演。東京国際映画祭でも上映。

 

台湾映画といえども積極的に台湾以外の監督を起用して、グローバル化を目指している。今はNetflixなどで世界的に配信できるから、国籍の壁は無くなっていくかもしれない。

チケット発売は11月27日現地時間午後1時から。人気作品は秒殺で完売するから気は抜けない。