2024年はこの映画から「ラ・メゾン 小説家と娼婦」

明けましておめでとうございます。今年も出来る限り映画を観まくりたいと思います。齢を重ねるたびに体力勝負になるのが何だかな。

援助交際にもパパ活にも興味はないのに、「娼婦」と言われると何故か心惹かれるものがある。この主人公も最初は取材のつもりだったのにどんどんのめり込んでいく。
場所はドイツ。フランス人だということを売りにしているが、仕事中の会話は英語だ。

様々なお客(男女とも)が訪れ、様々な女とセックスをする。ゴム付きの本番行為までOKで、SM用の部屋も完備。時には3Pしたり、クリニングスのやり方を教えたりもしている。

もちろんみんな裸で、陰毛はそのまま写っているが性器にはぼかしが入っている。セックスそのものの行為より、そこに集う人間模様のほうがテーマなのでセックスシーンは実はそれほどエロくない。お金を介してお互いセックスしているわけでビジネスライクな感じだ。

但し恋人とのセックスは当然ながら力が入っている。しかし、自分のために一所懸命フランス料理を作ろうとする恋人に対して、自分が如何に普通の人生を送れない人間か悟ってしまう。

人間と動物の違いは性欲だけでセックスしないことだろう。性に幻想を求めてしまう。それは相手の容姿、服を脱ぐ順番、役割分担まで事細かく細分化されていく。人の欲望は底なし沼だ。性欲が強いからセックスしまくるわけではない。

美輪明宏が若い頃、とある作家に言った言葉がある。「小説家と娼婦は同じね。小説家が小説を書いて読者にページを開かせるのと、娼婦が客の前で股を開くのは一緒よ。」

エマ・ベッケルさん、そうらしいですよ。