健全なエロにほっこりしてしまう「セールス・ガール」

今回の一番の掘り出し物。なかなかモンゴルの映画を観る機会はないので観てみた。センスが良くて、登場人物のキャラもそれぞれ魅力的だった。

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まず主人公の女の子の変化がいい。最初はヒゲが生えてそうなくらいおぼこい女の子だったのに、自己を開放するにつれてどんどん綺麗になっていく。

その女の子に「女の人生」を教えていく謎の姐さんも貫禄十分。実は彼女も心の奥に抑圧された気持ちを抱えていて、それがピュアな女の子によって素直になっていく。

モンゴルのアダルトショップが登場するが、だいたいどこの国も同じ感じなのではないだろうか。性の話題も出てくるが屈折したところが無くてうらやましいくらいだ。日本はエロのバリエーションが広範囲に細分化されていてどの国よりも許容範囲は広いと思う。でも映画ドラマにしろ小説にしろいつも自己チューの屈折した変態的な性癖ばかり取り上げられるのでいい加減食傷気味。

映画の中で使われるモンゴルの音楽もいい。特にバスの中で見知らぬ乗客が一緒に歌い出すシーンがお気に入り。もちろんモンゴル語は分からないけど、いい音楽に国境や人種の違いはないのだ。

 

追記:2023年4月28日より日本で一般公開。是非是非。

日本仕様に変えてデザインしたポスター。どんなお話か分かりやすい。

ちなみに「考現学」とは、現代の社会現象を場所・時間を定めて組織的に調査・研究し、世相や風俗を分析・解説しようとする学問、らしいよ。byウィキペディア