香港では10月24日から、台湾では11月1日から公開。古天樂(ルイス・クー)が主役かと思いきや、最近主演作品が多い張繼聰(ルイス・チョン)が互角にやりあっている。
宝石店の強盗事件が発生して1か月後、犯人の1人が殺されているのが発見される。その後更に共犯者が殺され、警察は主犯格の汪新元を必死に探す。ヘタレ警察官の林は街で汪と偶然出会うが、汪は「自分は犯人ではない」と林に言い残して姿を消した。
実は汪も仲間の敵を討つため真犯人を探していたのだ。非情で必要とあらば殺人も平気な汪だが、成り行きで間借りすることになった家で大家たちの暖かい対応に触れ、人間的な心を取り戻していく。
香港映画の主演俳優が徐々に次の世代に移っているのが分かる作品。古天樂の存在はまだまだ大きいが、張繼聰や姜皓文(フィリップ・キョン)も負けてはいない。そして若手として顔卓靈(チェリー・ガン)と吳肇軒(ン・シウヒン)を配置。脇もベテランをピシッと揃えてそつが無い。
監督は脚本家でもある馮志強(フォン・チーチャン)、プロデューサーは爾冬陞 (イー・トンシン)。音楽は金培達 (ピーター・カム)で、こちらも手堅い。
美術は「29+1(29歳問題)」でも担当した陳七。ちょっとファンタジーな美術が得意だ。
林が自分で改造した屋上の部屋がいい感じ。
場所はどこだろう?すぐ側でMTRが走っている。
強盗事件が起きる宝石店は、大立ち回りがあるので一から作っている。
場所は佐敦道(ジョーダンロード)と彌敦道 (ネイザンロード)の交差点近く。空店舗を改造して作っている。詳しくはここ。
予算はそれほどないと言いながら、きっちり作りこんでいる。
良心的な作品。
追記:2020年のアジアフォーカス・福岡国際映画祭で出品決定。