中国の新人類

今「80後」という言葉が脚光を浴びている。1980年以降に生まれた若者達を指す言葉だ。上の世代から見れば「飽きやすく恋愛も仕事も長続きしない」「自分勝手」など不評が多いが、「新人類」に対する評価は世界共通ということが分かって笑ってしまう。
 彼等は「一人っ子政策」の申し子であり「小皇帝」の成れの果てだ。それは高飛車に育つだろう。そうはいってもいい面もある。教育レベルは高く海外留学組だって少なくない。パソコンなども簡単に使いこなし海外の流行にも敏感だ。使えるお金も多く持っておりそれを自分の趣味に惜し気も無く使うことで、ファッション・娯楽の各方面の活性化に貢献している。
そんな「80後」をテーマにしたドラマを撮ったのが中国ドラマの大御所監督趙宝剛である。彼が撮ったドラマはそのまま中国ドラマの歴史といってもいいだろう。「渇望」「編輯部的故事」「永不冥目」「像霧像雨又像風(陳坤と周迅が共演)」「別了、温哥華」等等ヒット作ばかりだ。だらだら長いだけの他の中国ドラマとは違い、1話の中で何回か盛り上がる場面を必ず作る、音楽を効果的に使用するなど、全体的にメリハリがある。そして有能な新人を発掘することにも定評がある。
そしてもう一つこのドラマで注目は、海岩ドラマ「陽光像花一様綻放」で強烈な不良少女を演じた王珞丹(ワン・ルオダン)だ。今回はぐっとかわいくなっている。
なので私も見てみたいのだが、まだ見ていないのには理由がある。それが主演の□(人へんに冬)大為である。なぜこいつ(「こいつ」扱いしてしまうが)がイケメン俳優の部類に入っているのかがわからない。コンスタントにドラマ出演しているが、いつも決まって女にモテモテのお金持ちのプレイボーイ役なのである。何故だ!市原悦子が若いイケメンに言い寄られるシチュエーションより無理があるだろう。これが脇でオタク役だったら何の問題もないのである。いやその方が本人的にはおいしいはずだ。なのになぜ王道のアイドル路線を行こうとするのか。とにかくこいつが勘違いしたままでは、私はこいつが出演したドラマを見られないのである。