田壮壮監督「呉清源」とうとうお披露め

伝説の囲碁の名人の半生を描いた「呉清源」が上海国際映画節で公開された。主役は本人にクリソツとまで言われた張震が演じる。この映画の話を最初に聞いたのは私が中国に来たばかりの4年前。それから撮影が開始されクランクアップもしたのに、公開の話は聞かずてっきりお蔵入りになってしまったのかと思っていた。中国人の話だが撮影の大半は日本が舞台だし日本人の俳優も多い。今年に入り香港、アメリカの公開日程は決まった。(香港は4月、アメリカは9月)しかし大陸がまだ未定なのは、このへんに深い事情があるのかと勘ぐってしまう。そしてこの映画の英語名は「The Go Master」。Goは日本語だ。中国語だと「圍碁(wei qi)」。囲碁ってもともとは中国のものだと思っていたが、違うのか?
最近中国の日本に対する締め付けが緩くなっている気がする。日本のアニメやドラマが以前より多く放送されたり、浜崎あゆみが上海でコンサート開いたり。(日本のドラマ映画が少ないのは値段が高いからだろう。)オリンピックに向けての外交戦略だとは思う。しかし04年の1万人デモの当時の様子を知っているので素直に喜べない。国の意図でどうにでもなる友好なんてかなり怪しい。そんなどうにでもころがる群衆は置いといて、マニアな日本好きは少なからずいるわけでそういう人にばったり会うとうれしい。