最後はどうなるんだ「愛的噩夢(愛という名の悪夢)」

台湾では2024年7月12日から一般公開。台北電影節では秒殺でチケットが完売された。

廖明毅(リャオ・ミンイー)監督が「怪胎(恋の病 ~潔癖なふたりのビフォーアフター~)」に続き全編iphoneで撮影した作品。主演も林柏宏(リン・ボーホン)、謝欣穎(ニッキー・シエ)に加えて項婕如(クロエ・シャン)を投入。

話としては前作の「怪胎」と繋がるものがある。潔癖症でルールだらけの生活しか出来ない恋人とか。そこから逃れるように別の恋人と付き合うが、実は相手は呪術で相手をコントロールしようとする強者で、更なる恐怖に突き落とされる。

世の中こんな怖い女ばかりではないんだけどwでも恋愛って自分の思い通りに相手を変えようとしがち。要は程度の問題なのか。

そんな問題のある性格を抱えた美少女を演じるのが項婕如。2018年にデビューし、これまでは脇役が多かったが、どんな役にもなれてしまうまさにカメレオン女優だ。今回は肉を掻き込みながら号泣するシーンが切なくてたまらなかった。

主人公の夢を叶える魔訶不思議な存在を黃宣(YELLOW)が演じている。もともと歌手として活躍していたが、映画「他馬克老闆」の死神役がかなりハマっていた。

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今回も善とも悪とも言い難い不思議の国のアリスの兎役にぴったりだ。

この夢のシーンの美術が素敵。

「怪胎」以降iphone映画がぐんと増えるかと思ったが、現在でもそういうことにはなっていない。今なら誰でも映画監督兼カメラマン兼俳優になれる時代だろうに、そういう流れにはならないのかな。