「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を観る

長い日本語タイトルだ。「若草物語」と翻訳した昔の人の方がセンスは上だろう。

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町山智浩さんの映画評を聞いた後に、「フランシス・ハ」をNetflixで観て頭の中がすっかりグレタ・ガーウィグ一色。今ならLine Payで1200円で観られるのでお得だ。

原作者ルイザ・メイ・オルコットが主人公だが、オルコット=ジョーなので、若草物語の有名なエピソードもいろいろ登場する。

古典ともいえるこの作品を改めて観れば、「渡る世間は鬼ばかり」や「海街diary(漫画のほう)」と共通しているのが分かる。内容は日常を精いっぱいに生きている人々の生活のあれこれ。でもちっとも退屈じゃないのは描いている作者の力量だろう。

ジョーがオルコット自身を投影させた人物なら、そのオルコットに自身を投影させているのは監督のグレタ・ガーウィグだ。で、そんな2人に見ている側も共感してしまう。「結婚したくない」と世間の常識にあらがうジョーを応援しながらも、ジョーが最後の方に寂しいと泣いてしまうシーンでは「やっぱりそうなるよね」とこっちまで気落ちしたり。

「女の生きる道(特に老後)」を日々模索する私にとって、メリル・ストリープ演じる大叔母のセリフが心に刺さりまくり。お金で買えるものって案外多い。