ドラマ「パトリック・メルローズ」が大陸でも愛奇藝で放送中

日本ではBS10スターチャンネルで12月から放送するが、大陸では今、毎週木曜日20時から1話ずつ更新中。

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全5話。有料会員になれば5話全部一度に見られるが、無料でも毎週1話ずつ見られる。

ベネディクト・カンバーバッチが主演で、製作総指揮も担当している。5話しかないが中身が濃い濃い。彼のイカれたヘロイン中毒者の演技がすごい。下手な役者がやると肩の力が入りまくりの大熱演をしてしまいがちだが、流石ベネディクト・カンバーバッチだ。力むことなくきちんと表現している。

第2話は子供時代に話が戻るのでほとんど子役に変わる。でもこの子役もすごい。この2話を見るとパトリックが何故ヤク中のアル中になったのかが理解できる。

それぞれの年代の美術、衣装も見どころのひとつ。

大陸は海外の映画の上映は制約があって厳しいが、ネットでの公開はまだ緩い。こんなヤク中の話も舞台が国内なら速攻アウトだが、海外だからOKになる。

たまに「もしかして単に審査官の趣味で審査が通ってるんじゃないのか?」なんて思う。

 

その後最後まで鑑賞。すごかった。ずっと圧倒されっぱなし。

第1話で主人公のデタラメな生き方に驚かされるが、その後第2話、第3話と見続けると、「実はデタラメなのはこの世界の方なんだ」と気付かされる。そこからあらためて第1話を見直すとそのもがき苦しむ姿に対してもう嫌悪感は無くなっている。

第3話で何とかヘロインを断つが、その後も断酒は出来ないまま。そんなアル中な姿を自分の息子たちに見せてしまい自己嫌悪に陥ったり。

最後は両親の死によって何とか前向きに進めるようになるが、やはり人生は苦しいままだろう。

基本うまくいっていない大人達ばかり登場する。そしてチョイ役でもそれぞれ何かを象徴している。

あー、原作も読みたくなってきた。