土楼めぐり

朝早くからロケハンに行く。土楼の集落は何ヶ所かに点在していてそれぞれが離れているので移動に時間がかかる。
私達が行ったのはあまり観光化されておらず、かといってあまり朽ち果てていないところ。もう人の手も入っておらず崩れた土楼もいくつか見かけた。早いとこ世界遺産に指定されてよかったよ。じゃないとどんどん潰れるところだ。中国人は古い物を大事にしない。大事にするのは値段が分かってからだ。
「でも『初恋のきた道』で欠けた茶碗も修復して使っていたじゃない?」と聞かれたら「それは新しい茶碗を買うのを渋っているからだ」と答える。
自慢の長城でさえ邪魔なら穴を掘ってそこに道を通す国である。四合院の玄関に置いてあった300年前の石の彫刻を家畜の柵に使ってしまう国なのである。「中国式合理的」ってことか?
そんな崩れた土楼とは別に普通に住んでいる家もたくさんあった。とにかく人が多い。日本だったら過疎地確定みたいな山間の村まで人だらけ。どうやって生計を立てているのか不思議だ。