長春に出発

朝早く起きて取り敢えず洗濯をする。夜の飛行機で長春に行くので、トランクの中の夏服を秋服と交換。北京は青島より涼しいとはいえ、昼間は汗ばむぐらい。その後近所のおいしいイタリアンレストランでランチを食べる。青島にいる間ずっとおいしいイタリアンが食べたかったのだ。たらふく食べて大満足。
夕方エアポートバスで空港に向かう。チケットは友人の友人が空港で手渡ししてくれる手はずになっている。しかし渋滞でバスが遅れたのと、第1ターミナルと第2ターミナルを私が間違えたのが原因で、かなり時間が切迫してしまった。その友人の友人にたいしたお礼も言えず慌てて飛行機に飛び乗る。
長春に行くのは初めてである。しかも到着真夜中で迎えの人はなし。ここでもエアポートバスを利用して市内まで行くことにした。変なタクシーにひっかかってボラれるのは嫌だ。ホテルは市内の有名ホテルらしいので、市内までいけば安心だろうと思ったのだ。とーこーろーがー。
市内に入りバスの止まる場所にわんさか群がる白タクの運ちゃん達を目にする。その異様な愛想の良さとなれなれしさで明らかにカタギじゃないのがわかる。しかし、市内に着いた時点で12時を回りホテルの場所もあやふやなので仕方なくまともそうなのを選んで乗り込む。悪いことに悪いことは重なるものでここで私のケータイの電池が切れてしまった。ホテルで待っているスタッフとも連絡が取れないまま、車は明らかに遠回りを始める。メーターは異常なスピードでぐんぐん上昇してゆく。でもここで何だか肝が据わってしまった。以前ベトナムで間違って怪しい白タクに乗ってしまったことがあるが、その時と状況がまったく同じ。やたら愛想のいい運転手とありえないメーターの金額。北京でも何度か白タクに乗ったことがあるし、ここは落ち着いて対処すればいけると思った。それで運転手に「私はお金を持っていないから、ホテルに着いてから友人に払わせる。とにかくホテルに行け。」と伝える。その時点で運転手の目が泳ぎ始める。それからホテルに着いたが玄関先まで行こうとしない。玄関先にはドアマンが立っているし、ロビーにも人がいるからだ。そこでも「友達を呼んでくるから待ってて」というと、「待てない。お金はあるだけくれればいい。」といわれる。そこで本当に細かいのしかないと言うとそれでいいと言う。結局普通のタクシーなら初乗り5元のところを10元払ってさっさとホテルに入った。メーターのぼったくり金額は60元(アホか)だったのでそんなもんだろう。
白タクといえば確かに違法だし悪質な人もいるが、時に営業許可がないだけの良心的な運ちゃんもいる。値段交渉すればそんなにぼられないし、仲良くなれば融通もきいてくれて安くなることもある。それでもタクシーの悪い話は後を絶たないし(殺人、強姦含む)、利用しないことにこしたことはない。