今日からA組

クランクアップの次の日からまた撮影である。現場の道具係はまた呉くんと一緒。たのもしいかぎりだ。彼はほんと仕事ができる。怠けないし急な要求にも嫌な顔をせずがんがんこなしてゆく。こういう男の子は以外と撮影現場では少ない。基本的にコネで入ってくる人が多いので中にはいやいや生活のために仕事をしている人がいる。やる気のない人間でもだらだら続けられるのは見かけの華やかさと平均より給料がいいからだ。こういう人と一緒に仕事をするとたまったものではない。美術の仕事については何も知らないのに私が外国人というだけで高飛車に出るのはたいていこういう人たちだ。そういう人たちは相手にしないのが一番である。
今日は実際の軍の射的場で撮影。使用するのは本物の銃。(玉は空発)ソ連から派遣された軍人の役でロシア人の役者さんも登場。エキストラにもロシア人がいて休憩時間とかロシア語で話をしていた。ロシア語の響きはまた不思議。日本、中国、ロシアとお隣りの国なのにこの違い。
とにかくこの日は暑くて役者は冬の制服で汗だくになっていた。北京に戻ってから天気は一気に暑くなったような気がする。