昨日の撮影も夜中までかかり、それでも暖房器具はといえば監督専用の小さな扇風機みたいな電気ストーブしかなく、私はモニターを見ながらガチガチ震えていた。しかし遂に我慢出来なくて美術スタッフが寝泊まりする部屋に避難してしばらく休んだ。
今日になっても身体は一向に良くならずお休み。夕方しつこく点滴を勧められ仕方なく目の前の病院に行く。私を一目見て医者は「ああ、これは肺炎かもね。」と一言。確かに数日咳がずっと止まらなかったが、私はそれをずっと洞窟の煙のせいだと思っていた。驚いた私に紙切れを渡し、「念のためレントゲン撮ってね」と言われる。それで素直に従いレントゲン室に行くと技師の人が撮りながら「ああ肺炎だね」と断言。さらに驚く私。
その後嫌々点滴を受ける。中国の点滴は手の甲に針を刺す。これが痛い。人生初の点滴。1回1時間ほど。
しかし点滴後もそれほど良くならず、その翌日、翌々日と部屋で静養することになった。翌日も病院で点滴を打つ。医者には「入院した方がいいんだけどね」と言われたが、30日に私達はハルビンに移動なのでそれは無理。その3日間の間殆ど食欲が無く、起きるのもままならない状態。自分でもこんなに悪くなるとは思わなかった。その間看病してくれたのが同室の楊さん。彼女はホテル内で仕事をしているのでいろいろ面倒を見てくれた。感謝感謝。
実は中国に来てからこれと似たような症状の病気に何度もかかっているのだ。それを私はしつこい風邪だと思っていつも自力で治していた。あれはみんな肺炎だったのかもしれない。肺炎て合併症起こしたら死ぬ可能性もあるわけで、それを知らずに自力で治していたのか。しかし病院でもらう薬なんて市販の風邪薬とたいして変わらなかった。
この3日間の闘病でここ何年かで増えた体重も無事元に戻った。苦労してダイエットしていたのは何だったのだろう。