ドニーさんとニコラスが死闘を繰り広げる「怒火(レイジング・ファイア)」

流石ドニーさん&ニコラスの主演映画は日本公開が早い。中国大陸では2021年7月、香港では8月の夏休みに公開した。日本では今年の東京国際映画祭で初お披露目。でも期間中1回こっきりの上映で、その時は観れずじまいだった。

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陳木勝(ベニー・チャン)監督の遺作となった作品。

最初の阿邦とヨメのイチャイチャぶりにはどうしようかと思ったが、そこから先はハードなアクションが最後までこれでもかと続く。例えるなら「イクラやウニがもう丼に入りきらなくて受け皿にこぼれまくりの海鮮丼」みたいな?アクション監督はドニーさんだが、アクション指導として谷垣健司も参加している。

北京道(ペキンロード)と廣東道(カントンロード)での銃撃戦は、オープンセットでの撮影とCGがとてもうまくつながっていてリアル感たっぷり。

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鯉魚門(レイユームン)の高速道路の傍に街のセットを作ったが、実際の北京道でも撮影をしている。映画の街香港といえどもこの場所での撮影許可はかなり難しかったらしい。そういえば昔、成龍ジャッキー・チェン)の映画でも廣東道のセットを作ってボッコボコに破壊していたが、みんなが知っているお馴染みの場所だけにテンションが上がる。

そして最後は教会の中での2人きりの接近戦。白いピアノとマリア像が幻想的な雰囲気を醸し出している中での死闘は、派手なカーチェイスとはまた違った趣がある。

愚直なまでに清廉潔白なキャラはドニーさんらしいが、非道な復讐の鬼と化したニコラスも新しい一面を見せてくれた。毎回難しい役に挑戦する彼だが、たまにはお気楽なニコラスも見てみたいんだけどなあ。