「雪暴(雪暴 白頭山の死闘)」をシネマート心斎橋で観る

予告編は良かったのだが。本編は予告編を越えられなかった。大陸では5月の連休に合わせて公開した。

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広大な雪山を背景にした男同士の死闘を期待したのだが、それはちょっと期待外れ。

俳優は好きな人ばかり。主人公の張震チャン・チェン)はもちろん、廖凡(リャオ・ファン)、黄覚(ホアン・ジュエ)、李光潔(リー・グアンジェ)も良かった。

監督はもともとは脚本家。寧浩(ニン・ハオ)監督の作品をいくつか書いている。でもその割には物語が薄い。それぞれの人間関係も太い繋がりが感じられない。

良くないのは一番の肝であるメインの死闘が山小屋の中でのみ展開することだろう。セットの中で決着がつくのなら、猛吹雪の雪山という必要性が無くなってしまった。冒頭の広大な雪山での金塊強盗の手際は良かったのに。

美人女医が案外男らしい。ならば変にウジウジした恋愛とかカッコつけた男の友情を絡めない方が良かった。そういう物語の進め方や、音楽の選択がダサいというか、一昔前の匂いがする。

もっと男臭い監督が演出したら、もっと男臭い映画になっていたと思う。もちろん撮影は更に過酷になるだろう。しかし身体を酷使したシーンというのはちゃんと画に現れるし、今回の俳優たちにはそれに耐えきれる自信があるはずだ。