香港の建物探訪その1:深水埗編

香港にこんなに長く滞在するのは久し振りなので、ついでに香港の古い建築をいろいろ巡っている。歴史的建築物として保存したくても、近年の土地価格高騰の煽りを受けて止む無く取り壊される建物も多い。今見ないと次来た時無いかもしれない。

まずは香港団地好きの間では基本中の基本、美荷樓生活館へ。

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呉宇森ジョン・ウー)監督も、デビューの頃までこの団地の中の1つに住んでいた。

昔のH型公営マンションを、ユースホステル&博物館にイノベーション。当時の生活を再現した部屋が年代ごとに作られていて楽しい。

この美荷樓のまわりも団地で、カラフルで見ていて楽しい。

深水埗(サムスイポー)の地下鉄駅構内には、古い建物の写真がいっぱい。

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深水埗には団地以外でも古い建物が多い。

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雷生春は1931年に九龍バスの創設者が、1階は東方医学の病院と薬局、2,3階を自宅として建てたもの。一時は荒廃したが、東洋医学の病院と漢方の薬局として復活させた。1階では漢方のお茶が飲める。

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こちらも戦前の建物。しかし積極的な保存はされていない。深水埗にはもう1つ戦前の建物があるのだが、大きな看板がついている分この建物より見劣りがするらしいので今回は割愛。

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深水埗警察署。1924年建設。今でも使用中。

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飛鷹餐廳。金雀餐廳の再来を期待して入ったが、壁は紅いパンチカーペットに覆われ、テーブルカバーもランチョンマットもありきたりでがっかり。中は薄暗く、スタッフの態度も大柄だ。それでもお客さんはいっぱいで馴染みの人ばかり。どうも一見さんは嫌いみたいだ。実はここでも映画の撮影がされている。2010年の香港映画「酒徒」だ。

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60年代を舞台にした酒と女に溺れる小説家のお話らしい。張震パパ、張國柱が主演。

こんな風に深水埗だけでもお腹いっぱい。でもまだまだ続く!