香港国際電影節で「八個女人一台戯」を観る

香港では既に1月に一般公開されているからと思って、油断していたら6時の時点でもう長蛇の列。

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こうして並ぶと梁詠琪(ジジ・リョン)の背の高さが分かる。

長いブランクの後に舞台に挑戦するかつての人気女優と、因縁の関係である後輩女優との熱い戦い。でも最後は分かりあって仲良くなる。そんな2人の中に大ベテラン趙雅芝(アンジー・チウ)を持ってくるあたり、關錦鵬(スタンリー・クワン)監督のキャスティングの妙が冴える。

ジェンダーの話題もサラリと入っている。舞台監督は既に性転換手術を受けた元男性。かつての人気女優をそっと支えるのは長年のファンでもあるビアンちゃんだ。そして16歳の息子はどうも男の子が好きらしい。

舞台挨拶の場面では会場中大盛り上がり。ジジに対しては「八婆~!」の掛け声も。

そしてサミーに対してもみんな熱い声援を送っていた。

この映画の中のサミーの演技は、正直「う~ん?」。一番近い例で言うと、かつての中森明菜主演のドラマ「ボーダー 犯罪心理捜査ファイル」を見ていた時の感じか。

逆にジジの演技の幅の広がりに感心する。目じりの皺も隠さない潔さも好感が持てる。

観終わった後で、「女性8人いたっけ?」って思ってしまったが、まあいいだろう。