中国映画「無名之輩(A COOL FISH)」をネットで見る

2018年11月公開で評判の良かった映画も只今ネットで公開中。

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どうにも這い上がれない人々の群像劇。登場人物は一見バラバラに見えて、実はみんな繋がっている。「橋城」市という架空の地方都市が舞台だが、実際のロケ地は貴州省都匀市で撮影。なのでみんな貴州なまりでしゃべっている。字幕が無ければ全然聞き取れないぐらいのレベルだ。

はじめはドタバタコメディーなのに徐々に泣かせに入るのがうまい。脚本、監督は舞台の演出を長くしている饒暁志(ラオ・シャオジ)。

陳建斌(チェン・ジェンビン)はじめ芸達者な役者ばかり。それぞれのキャラが際立っていてどれも好きだ。その中の1人に「我不是薬神(ニセ薬じゃない!)」「大象席地而坐(象は静かに座っている)」にも出演していた章宇(ジャン・ユー)がいる。今回は短いモヒカン姿で登場。今後更に出演作が増えるだろう。

街の真ん中に歴史的建造物みたいな大きな橋が架かっていて、最後のクライマックスはその橋の上で大乱闘が繰り広げられる。そして「この橋を越えられれば、これからの人生きっとうまくいくはず!」という願掛けに繫がっていく。

ロケとセットとCGがうまい具合に混ざり合っている。重要なシーンであるアパート屋上と橋の上はおそらくセットだろう。

中国では興行収入が1億元超えればヒット、10億元超えれば大ヒットと言われる中、この映画は7、5億元まで伸ばした。こういった良心的な作品がこれからも増えればいいと思う。

 

追記:2020年5月現在、騰訊視頻(テンセントビデオ)でなら日本にいても視聴可能。会員なら無料、非会員は5人民元払えば見られる。