10月に日本に帰った時にいくつか映画を観た。
「3度目の殺人」
とにかく役所広司すげー。今回はちょっと狙った演出を披露した是枝監督。実は弁護士の重森も被告人の三隅と同類なのではないかと思った。そして広瀬すずのただならない女優としての存在感。朝ドラ女優にするにはもったいない器だと思う。
「ローサは密告された」
私が日本にいたときは関西では京都シネマでのみ公開だった。初めて行ったがしみじみいい映画館だ。映画が始まる前にスタッフの方が前に出て注意事項を述べる。超アナログだがこっちのほうが効果抜群だと思う。そして同じ建物内のレストランでは半券割引サービスがある。もちろん映画を観る前でもサービスしてくれる。
フィリピンにはまったく思い入れがないが、この映画は観てみたかった。相変わらずカオスな国だが家族愛だけは強い。兄弟それぞれ精いっぱいお金を集める姿が健気だ。
「2001年宇宙の旅」爆音バージョン
丸の内ピカデリーのイベントにて。キューブリックの美学が好き。2001年は既に過ぎたが今見てもちっとも古臭くない。そういえば「時計仕掛けのオレンジ」を90年代に観た時にも同じように感じた。
でもやっぱり全部は理解できなかった。特に終わり方。今後も何度も観るに違いない映画。
追記:その後、「町山智弘の映画塾!」を見て疑問が解消されてすっきりした。でも本人も最後におっしゃていたが、全部分かってしまうのもつまらないもの。
町山智浩の映画塾!「2001年宇宙の旅」<予習編>【WOWOW】#193
「婚約者の友人」
人生初オゾン。戦争が個人にもたらす影響を描いた作品。1919年のお話だが、個々のエピソードに対してものすごくしみじみとわかってしまう映画だった。
白黒とカラーの使い分けが秀逸。個人的にはフランスママの何もかもお見通しよ的な性格がツボにハマった。
恋に破れた主人公だが、多分その後の人生において彼女はきっと幸せになると思う。