英国1927劇団「The Animals and Children Took to the Street」を観る

東京に住んでいた時は舞台が大好きでよく渋谷新宿下北沢をうろちょろしていた。でも中国に来てからはさっぱり行っていない。
でも今ミュージカルのお仕事に携わっていることもあり、行ってきました国家大劇院。
昼間、チケットを買ったついでに有名な建築なので中を見学しようとしたら、40元の入場チケットが必要と言われる。見学だけでお金取るってホントいい商売してるよ。その前にチケットカウンターの目の前で堂々と商売しているダフ屋を何とかしようよ。
国家大劇院の中でも一番小さい舞台で上演。約300人ぐらい。舞台は客席とフラットで黒い布をガムテで止めてあるだけ。舞台装置はシンプルだ。
あらすじは裏寂れた街で、子供の非行が手に負えなくなりガムドロップで洗脳してしまおうというもの。何となく映画「デリカテッセン」を思い出す。シュールなお伽話だ。
舞台の切り替えは全部アニメーションの映像。これも暗くした松本大洋のような画風。演劇というより、アニメの画面に合わせて役者が動いている感じだ。
今、演劇だけでなくコンサートやイベントでもこういった映像とミックスした方法が多く取られている。相乗効果で上手くいく場合もあるが、安易な映像化は安っぽいCG映画のようにもなってしまう。
個人的には役者の肉体での表現方法に慣れているので、「今はこういう方向に流れているんだなあ」としか言えない。しかし映像化することで却って観客の想像力が制限されるんじゃないかと危惧してしまう。この舞台は十分楽しめたけど、それでもTVを見ているのとそうたいして違わない感覚だ。