「色、戒(大陸版)」を観る

毎週火曜日は映画が安くなる。なので映画館に行って「色、戒(大陸版)」を観た。
大陸版の感想をいうと、「色、戒」の「色」が無くなりそのため「戒」も無くなっていた。多分香港映画でいえば2B級までいかない2級に分別されると思う。そのため最後王佳芝が仲間を裏切ってまで易の命を助けた理由がよくわからない。但し大陸版は中国映画局が勝手に削除したものではなく、いわゆる第2の脚本に依って構成された映画なのでそれほど元の映画から変わっていないはずだが。しかし7分しか削っていないといいながら、「色」シーンがほとんど無かったというのは、フルバージョンにはないシーンが足されたということか?これはフルバージョンと見比べないときちんとしたこの映画の感想は言えない。
そうは言ってもやはりトニー梁朝偉は素晴らしい。王家衛映画とはまったく違う性格の人物を見せている。基本無表情なのにそれでいて次第に王佳芝に心が引かれる過程がきちんと表現されている。
心配していた字幕は英語付きでしっかりあったので安心。しかし麻雀のシーンの上海語はついてゆけず(汗)。特に上海出身の陳冲(ジョアン・チェン)のネイティブ上海語はホント難しかった。自慢してもいいが私が知っている上海語は「ノンホウ(ニイハオ)」「シャラノン(シェシェ)」「ズェフェイ(ザイチェン)」の3つだけだ。広東語は何となく聞き取れた。
脇役でも有名な役者がちらほら出ているので注意したい。易太太の麻雀仲間には何賽飛(映画「大紅燈籠高高掛」ドラマ「大宅門」「血色残照」)、そして王力宏演じる裕民の手引きをする香港人役に銭嘉楽が登場する。