地下鉄5号線開通

北京の地下鉄の歴史は案外古い。しかし最初に造ってから一向に路線は増えず、その間に他の都市に規模でも性能でもどんどん後を越されてしまった。私が4年前に来た時やっと3番目の地下鉄(実際は地上を走るモノレール型)が出来たばかりだった。そんな北京にやっと新しい路線が開通した。北京を南北に縦断するこの地下鉄に早速乗ってみた。
私が乗った駅は亜運村に近い「恵新西街南口」駅。真新しいので清潔。天井のモニターには次の次に来る電車の予定到着時刻まで載っている。ドアは香港みたいに2重ドア式で安全性が高い。ここまではいいところ。でも気になる点もいくつかある。まず北三環道路を跨ぐ地下道がない。なので地下鉄からバスに乗り換える場合、いったん外に出てまた道路をくぐる地下道を歩かなくてはいかない。その駅の地下道の中もこまかいアップダウンがあって距離の短い階段だとエスカレーターが無い。もちろん車椅子用のリフトもない。ならばと思ってホームでエレベーターを探したけどそれも無い。その後電車から見た限りでは市中心部の駅にはホームにちゃんとエレベーターがあった。あと「雍和宮駅」の上りと下りのホームになぜ段差があるのかわからない。その階段にはエスカレーターが無いかわりにりっぱな彫刻が施された欄干はあったが。
私はてっきりこの地下鉄もオリンピックのための都市整備の一環だと思っていたがえらく不完全。東京都内なんて小さな私鉄の駅でもエレベーターや下りのエスカレーターだってあるのに。それとも北京人は助け合いの精神があるので、もし車椅子の人が段差で困っていてもすぐに力持ちの男性が集まって助けてくれるのだろうか?これから空港と市内を結ぶ路線も出来る予定だが大きなトランク抱えて階段の前でため息ついてもすぐに誰かが助けてくれるとでも?それとも車椅子の人が一人で出かけることはまずないので大丈夫ってこと?
わからない。