河のほとりで

今日から3日間はばかでかい河の側で撮影。向こう岸が遥か彼方に見える。どちらが川上なのかわからないぐらいの河の流れで水質はあまりきれいではない。ここでは主人公とその妻が偶然出会い、妻が河に飛び込むシーンを撮る。それにしてもここでも強風に悩まされる。3つのテントが今にも吹き飛ばされそうだ。テントの中でモニターチェックしている人達は慌ててテントの窓や入り口を塞ごうとするのだが、それだと風の抵抗が大きくなるので開けたままにしてとお願いする。
ここでも100人ほどエキストラが登場するが全部現役軍人である(とはいっても全然統制がとれていない)。そこである1人がまた日本の戦争責任の話を振ってきたので、お昼時間は討論大会になってしまった。そこで私がつたないながら日本語で自分の考えを述べて相手の話もちゃんと聞いていたら、向こうはすっきりしたらしく「これからは僕達はめしを一緒に食べた友達だ」と言って去って行った。その人は軍の学校で高等教育を受けている人なので失礼な態度もなく私も安心した。ここにいる中国人にとって初めて会う日本人が私なのである。そして疑問は全て聞かなくてはいられない中国人気質に基づき私に話を振って来たと思うのだ。それで私の意見を聞いて納得したらしい。ここで一番やっちゃいけないのが、相手の話をめんどくさいと思って安易に謝罪したり無視したりしないことだ。討論好きも中国人の気質で、例え答えは出なくても(戦争の話なんて答えが簡単に出る訳がない)自分が日本人と話し合ったということがここでは大事。私も中国に来てから自分でいろいろ調べたし、中国人が質問することは毎回同じなので自分なりの考えを伝えることは出来る。
オリンピックなどでこれから中国に来る日本人は多くなると思うので、私からのアドバイスとして
1.「よくわからない」というのは最低。自国の歴史も知らないのかとばかにされるのは必死。もしかしたら中学も卒業していないのかと思われる。最低限の勉強はしたほうがいい。
2.安易に相手の話に同意しない。中国の教育やマスコミが偏っているのは明らかなので誤解を助長してしまう。
3.相手を批判しない。愛国心はとても強いので冷やかしでも中国の悪口は言わないほうがいい。