廃墟マニアにはたまらない

今日は駅の倉庫で撮影。いいかんじの廃墟。でも監督からクレームが入る。台本の設定では民間住宅が集まった町の中ということになっているのでここだと台本の内容を一新しなくてはならないんだがそれでいいのか?ということだ。確かにその通り。しかもこの建物古いが戦争当時よりは新しい。それもどうかというのだ。それで朝早く起きて出発したにもかかわらず、一時中断の状態になる。なぜこんなことになるかというと、ロケ地というのはたいてい美術担当者が単独で探して決めるから。時間があれば前もって監督に見せて打ち合わせ出来るが、時間がないと当日まで監督は撮影場所を知らないという状況になる。それであわてて一から仕切り直しになるなんて話は山ほど。しかし監督もその辺はよくわかっているので、自分で倉庫を見て回り使えそうな場所をピックアップしてそのまま撮影に入った。しかしここで問題なのはこのシーンは後のA組での撮影シーンとつながっていることだ。ちゃんとつながるのかなあ。
この中国式は私も最初驚いた。重要なシーンでさえロケハンしないのだ。主人公の家のセットでも撮影当日までかかって作って「監督、この部屋で撮影です」と紹介してしまうのだから。もちろん図面など前もって見せたりするが(それも時間がないと図面さえない)、かなり問題点が多い。それもこれもきちんとした全体のスケジュールが無いからなのだが、このいきあたりばったりな撮影方法がいつまで使えるのか。