The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その5~

今日正式にSUMMER SONICの公式HPで、MIRRORの出演キャンセルが発表された。

MIRROR出演キャンセルのお知らせ | NEWS | SUMMER SONIC 2022 公式サイト

アーティストからのコメントとして、

「大変残念ながらMIRRORは今年のSUMMER SONICに参加できなくなりました。 皆様に心からお詫び申し上げますとともに、またの機会に参加ができればと願っております。

MIRROR will be unable to take part in this year SUMMER SONIC. We sincerely apologize and look forward to have Mirror’s participation in the future.」

となっている。

その前からキャンセルの話は主に香港の週刊誌から出ていた。それでももしかしたらと淡い期待を持ちながら待っていたのだが、願いは叶えられなかった。

事故後すぐにメンバーとダンサーたちは尖沙咀のホテルにしばらく移ることになった。その時のホテル代や心理カウンセラーの手配などを行ったのが、軒公こと張敬軒(ヒンズ・チョン)。5月に紅館で開かれた「The Next 20 Hins Live in Hong Kong 張敬軒演唱會」では、姜涛(ギョン・トウ)、陳卓賢(Ian)、柳應廷(Jer)をそれぞれゲストとして呼んでいた。

メンバーも今は日本で舞台に立てるような精神状態ではないのだろう。それでもインスタやフェイスブックでは、徐々に力強いメッセージを送ってくれるようになった。

ファンは見守るのみである。

We are one and all !! だもの。

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その4~

朝の日課として、いつものように仕事前にインスタとFacebookをチェックしていて今回の事故のことを知った。

最初はすぐには信じられなかった。

その後ずっと香港のニュースを検索して事実を確認した。

事故が起きたのは12日間ある中の第4日目。コンサート中盤の呂爵安(イダン・ルイ)の「Elevator」と盧瀚霆(アンソン・ロー)の「Megahit」をミックスしたバージョンを2人で歌う時だ。

今回の大型スクリーンは固定式ではなく、曲に合わせて角度が変えられるようになっていた。そのスクリーンのうちの1枚のワイヤーが切れたため、重さを支えきれずにステージに落下した。

負傷したダンサー2人は、張梓峯(阿峯)と李啟言(阿Mo)。阿峯は比較的軽傷だったが、阿Moは当時意識はありながらも重傷。阿Moは盧瀚霆や姜濤(ギョン・トウ)のMVにデビュー当時からよく登場していて、お団子頭と綺麗な顔立ちでバッグダンサーの中でも特に目立つ存在だ。最近では姜濤と一緒にコカ・コーラのCMにも出演していて、今後はダンサー以外でも活躍していくのだろうと思っていた。

 

一早く日本語でニュースを取り上げたのはハフポストだった。

そのハフポストのニュースの後、ヤフーニュースなどもネットで流し始めた。その後は有象無象のわけのわからない輩たちも拡散していき、そういうのは大抵興味本位で不愉快なものばかりだ。

コンサートを主催するMakerVillerは今日以降のコンサートと、予定されていた7/30、7/31、8/5の生ライブ配信を中止することを発表した。それに合わせてThe Oneや時代廣場(タイムズスクエア)にあるPop up storeやコンサートグッズを売るお店も取消となった。

安全問題は7月25日の初日から問題視されていた。本番直前のリハーサルでもダンサーが負傷したり、移動式舞台の機械の不具合などが目に見えて明らかだったからだ。なので2日目以降安全重視で演出を変えたりしたが、今回の大きな事故を防ぐことは出来なかった。

阿Moの早期回復と原因究明を祈るのみだ。

血糊の量がハンパない「哭悲/THE SADNESS」

台湾では2021年1月から一般公開された。

ホラーは好きじゃないけど、こういった手作り感のある映画は好き。

とはいいながら、途中から「勘弁してくれ~」と言いたくなるぐらいエロくてグロい。流石R18。

設定自体はよくある話で、人間を凶暴化する謎のウィルスが台湾を襲うというあらすじだ。但し韓国映画の「新感染 ファイナル・エクスプレス」と比べれば予算は格段に少ないのは明らか。なので最後までB級のままなのだが、それがまた何とも言えない味を出していていい。

一番の目玉は特殊効果を担当した「覺藝工作室」の仕事ぶり。


www.youtube.com

「覺藝工作室」とは、SFXメイクアップアーティストの張甫丞(ビクター・チャン)とEsther が率いる特殊メイク専門の会社である。台湾の特殊メイクアーティストといえば儲榢逸も有名。

mingmei2046.hatenablog.com

実は「美人魚(The Mermaid)2016」や「紅衣小女孩(2015)」などに、2人は一緒に参加している。

主演は「下半場(運命のマッチアップ)」で弟役を演じた朱軒洋(ベラント・チュウ)とほぼ新人の雷嘉汭(レジーナ・レイ)。雷嘉汭の超ミニスカもいかにもB級っぽい。しかし他の共演者のキャラが強烈すぎて、ちょっと霞んでしまった感がある。2人ともがんばっていたんだけれど。

人間誰しも内在しているであろう凶悪な部分を突き詰めれば、みんなエロとグロになるという身も蓋もないホラー映画である。しかし理性や罪悪感は失わないので、涙を流すこともあるらしい。ネタバレになるので詳しくは言えないが、こういう前フリもあったので、最後もっと泣かせる話にするのかと思った。しかし敢えて湿ったラストにしなかった。そういうところも好感が持てる。

更に、今映画館に行けば、王自強のTシャツが買える!これを逃したら多分もう手に入らないw

Tシャツになっても怖い。でもなんか笑える。

 

追記:Netflixで2023年12月23日から配信開始。

The road to Hong Kong Coliseum(紅館への道)~その3~

7月に入りもうすぐ本番、リハーサルは夜通し行われている模様。いつも思うが、働かせすぎだと思う。

香港の強制隔離期間は今でも7日間。お隣の澳門マカオ)は11日からロックダウンが始まり、かなり厳しい状況だ。どっちみちチケット無いんだけどさ。

そんな中、7月15日正午からオンラインライブチケットが発売されることになった。

7月30日、31日、8月5日の3日間のみで毎回380HKドル。MIRO(公式FC会員)なら280HKドル。MIRO特典として、3台までデバイスが使えてバックステージの様子も観られる。ファンなら3日間とも買うでしょー。

SUMMER SONICの方も公式トレードに申し込んではいるが全く抽選に当たらない。分母の数が知りたい。多分こっちも無理そう。

取り合えず、今回は茶の間でライブを楽しむことにしようか。

 

道のりは遠い。

 

追記1:7月15日チケット発売開始の後に、システム上の問題で来週に延期になることが発表された。これによってファンの間では、当日ちゃんとライブ配信が出来るのか不安が広がっている。おそらく世界中から何万人ものファンが視聴するためにアクセスが集中するに違いない。親会社がPCCWなんだから何とかならんのかーいと、素人としては思ってしまう。

 

追記2:7月20日に無事に発売開始となり、早速スマホにも「MakeAlive」のアプリをダウンロードしてみた。その時はダウンロード数が5000だったのに、23日には一気に1万以上に増えていた。しかしこのアプリ、実はiphoneでは使えない。これは日本と同じくアップルが大好きな香港人にとって不満だろう。

映画監督北野武誕生「その男、凶暴につき(1989)」

シネ・ヌーヴォの「上野昻志による異貌の日本映画史『黄昏映画館』」から。35ミリフィルムでの上映なので、ところどころ傷あり。

当時、このタイトルとポスターをパロディすることが流行ったのを覚えている。

といっても観るのは初めて。バイオレンス映画は今も苦手。ヤクザとかまったく興味ないし。但し、この映画を観ると北野武の人となりがよく分かるので、結果としては観てよかった。

30年以上前の映画なので、みんな若い!ビートたけしってこんなにカッコよかっただろうか?今では映画やドラマには欠かせない遠藤憲一寺島進も若い。

とにかく普通の映画とは様子が違う。「ん?んん?」とずっと言いながら私は観た。まず最初から最後まですんなりとは見せてはくれない。歩くシーンや走るシーンが「そこまで尺必要?」と思うぐらい長めに撮っていたりとか、バイオレンス映画だと思っていたら前半はちょっとまぬけなコメディだし。

川上麻衣子演じる妹が、多分北野武にとっての「理想の女性」ということになるだろう。どこまでもピュアで精神的な支えになってくれる存在。でも扱われ方がひどいなあ。そして男同士のホモセクシュアルな関係性も匂わせている。清弘はゲイだが、仁藤に片思いしているのは間違いない。

最後2人がやり合うシーンは、構図や照明含めて凝ったつくりになっていた。やっぱりバイオレンス映画には美学が必要。

それにしても2人ともなかなか死なない。弾はかなり命中しているのに全然死なない。実はこれも笑いのネタなのかと思うくらいだ。

そしてエンディングロールに被る画面が、謎の美人秘書というのも「?」だった。

なんでやねーんw

未来の姥捨て山「PLAN 75」

平日の昼の回なので、ファーストディとはいえ見事にみんな年齢層高め。他人事ではない人たちばかり。

近い将来、日本でも安楽死が承認されたらどうなるかというお話。今年81歳の倍賞千恵子が78歳のミチを演じていてとても自然。ミチにはすでに家族はいないが、仕事もあって仲良しの友達もいて悪くない人生を送っている。しかし仕事仲間の友達が職場で倒れてから、収入も友情も一度に失ってしまう。そこから「PLAN 75」に申し込むのだが、結果は如何に。

人生100年時代」と言われるようになってきたが、多分人類はもっと長生きすると思う。実際に昔の60代と今の60代を比べてみても差は歴然としている。だって矢沢永吉が72歳だよ?氷室京介も還暦を過ぎてしまった。芸能人に限らず一般人でも、ジムに通ったりとかサプリ飲んだりとか健康に投資して、若者より健康な生活を手に入れている人はたくさんいる。

つまり今後日本は超高齢化社会になるとはいえ、それは誰も見たことが無い高齢化社会になるはずなのだ。「老人=社会のお荷物」という構図はもう古い。

そもそも年齢と個人の能力はあまり関係がない。若かろうが年寄りだろうが怠惰な生活を送れば病気になるし、経済の勉強をしなければ情報弱者になって詐欺に遭うのは当たり前なのだ。老人が若者の利益を搾取していると考えも妥当ではない。弱い立場にいる人が搾取の対象になるのを防ぐには、知恵を身に着けるしか無いと思う。

この映画のミチの問題は、生活圏が狭すぎることだ。ほぼ職場と家の往復のみ。交友関係も職場のみ。これではいざという時に必要な助けを借りられない。今なら超短期のバイトでもアプリで探せる。年齢がハンデにならない仕事なら、家政婦とか話相手とかありそうだ。

老人だからこそ、ITツールは必須だしコミュニケーション能力も必要だ。最低限の経済力も死ぬまで必要なのだから、何か一芸を身に着けるのもいい。

この映画には親切な解説はないが、ブラックな内情はところどころ透けて見える。なぜミチたちが高齢でも清掃員として雇われているのか、なぜ事業内容が怪しい会社が新規の国の政策に参入出来るのか、なぜ外国人がそういった新規の職場で働けるのか。

老人が今後もっと増えるなら老人向けマーケットも必ず大きくなるし、そこに雇用も商機もあるはずだ。日本人は悲観的にモノを考えがちだが、そんな暗い未来でもなさそうな気がする。

これは大画面で見た方がいい映画「下半場(運命のマッチアップ)2019」

台湾では2019年8月に一般上映されて、その年の金馬奨や次の年の台北電影奨で多くの賞を獲得している。日本では昨日から一般上映。

去年台湾文化センターがオンライン配信したラインナップの中にも入っていたが、バスケはあまり興味が無いのでスルーをしていた。

しかし、興味が無いといいながらも「SLUM DANK」は全巻読んでいるし、「REAL」もずっと追いかけている。ルールすら詳しく知らないのにw

そんなバスケド素人でも、この映画にすんなり入っていける。とにかく臨場感がすごい。体のぶつかり合いとか、ボールの取り合いとか。エリート高校バスケ部の顧問役の吳大維( デヴィット・ウー)はハマりすぎだろう。

エンディングロールでメイキングが流れるが、これも感動もの。演じているうちにみんなホントのチームメイトになっている。まさに「映画の奇跡」だ。

兄役の范少勳(ファン・シャオシュン)は、超売れっ子。今後も主演作が途切れない。役柄も、スポーツ選手からチンピラまでいろいろ挑戦中だ。

その中でも特に楽しみにしているのがこれ。

配信は今年中らしいが、詳しいことは未定。楽しみにして待つのみ。