香港国際電影節で「三夫(三人の夫)」を観る

2018年東京国際映画祭でも上映。18禁。インタビューの様子が今でもネットで見られるが、現地のとりすました質問に苦笑。

香港では3月28日から一般上映。

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「エロス」ではなく「エロ」を真正面からがっつり四つに組んで捉えた映画。フェミニズムや倫理的な立場から非難を浴びそうな設定だが、それも陳果(フルーツ・チャン)監督の想定内のはずだ。誰もが(AVでさえ)表現しようとして失敗してきた「エロ」を陳果は見事に映し出していると思う。

主演の女優を見た時、妊婦の土偶を思い出した。そういう原初的な力強さがある。

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こういうやつ。

彼女の身体の奥底から絶えることなく湧いて出る性欲を何とかしようと、3人の夫は香港中を小さな漁船で駆けずり回る。

映画の間中、ずっとさまざまなシチュエーションでセックスしているが、挿入には重きを置いておらず(このことも他の作品と正反対)、彼女の性欲を満足させることが一番重要になっている。そしてそんなセックスシーンより、パパイヤのシーンのほうが見ていていやらしかった。

そして取ってつけたかのような「人魚伝説」は感想に困るであろう頭の良さそうなプレスたちのために、前もって陳果が用意したかのようだ。

植物でさえおしべとめしべでセックスするのだ。結局、人間の男女も同じだ。