大阪アジアン映画祭で「淪落人(みじめな人/淪落の人)」を観る

黄秋生(アンソニー・ウォン)のうまさが分かる香港映画。

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黄秋生と言えば、香港映画を代表する実力派俳優のはずなのに、最近も「失眠」というキワモノ映画に主演したりしてよく分からない人である。

この映画は万人受けするいいお話だ。なので大阪アジアン映画祭でも「観客賞」に選ばれた。

フィリピン人メイドと半身不随の男との心温まるファンタジー。これを撮ったのは新人の陳小娟(オリバー・チャン)監督。しかし陳果(フルーツ・チャン)がプロデューサーとしてしっかりサポートしているに違いない。劇中でもレストランのオヤジ役としてちょびっと登場している。

監督を交えてのQ&Aでは、撮影現場では黄秋生がアドリブで粗口(広東語スラング)をガンガンしゃべるので、危うく三級片(18禁)になりそうだったと語ってくれた。

主役のフィリピン人女優も映画初主演ながら好演している。その友達役のフィリピン人もそれぞれいい味出していた。

そんなメイド社会も最近はマレーシア系、インドネシア系が増えて更に国際化している。それが外国人労働者が増えた現在の日本の姿とダブる。共存は難しくても、そう出来るように努力することが大事だ。

追記:香港では2018年11月に上映して2019年4月11日から再び一般上映する予定。台湾では4月19日から一般上映する予定。

追記2:日本では2020年2月1日から新宿武蔵野館その他で一般公開が決定。これに伴い黄秋生も来日。

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相変わらずカッコいいオヤジ。