日本映画「洗骨」を大阪で観る

ガレッジセールのゴリが脚本監督している映画。

f:id:mingmei2046:20190320123944j:plain

予想以上に良かった。但しゴリが笑わそうとしているあざとい部分は笑えなかった。

キャストがうまい。奥田英二は白ブリーフ姿までさらけ出したダメ男っぷりも良かったし、その姉役の大島蓉子はしっかりこの映画の要になっている。

一つの島の中に「あの世」と「この世」が同時に存在しているのがいい。「葬式は死者のためではなく残された者のために行う」と言ったのは永六輔だが、全くその通り。この映画でもずっと妻の死を受け入れられずにいた父が立ち直っていく。骨になった姿を見ればその死は一目瞭然だから。そしてこの事は犯罪の抑止力にもなる。悪い事をしたら自分の死後に洗骨してくれる人がいないのだから。

洗骨の現場でお産が始まるのはお約束。しかしそれを父親の手で取り上げるのは女として嫌だ。これはちょっとご都合主義だ。

あと島の自然に圧倒される。嘘みたいな海の青さを画面に出されたら、細かい短所なんて全部吹っ飛んでしまうよ。