關錦鵬( スタンリー・クァン)プロデュース×阮經天(イーサン・ルアン)映画2本立て

最近イーサンは何をしているのかと最近の映画をネットで見てみた。

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 紐約紐約(New York New York)2016年4月公開

90年代の上海とニューヨークの設定だが、もっと昔のレトロな雰囲気がする。実際の90年代の上海なんてこんなもんじゃないだろうと思うが、服装設定に張叔平(ウィリアム・チョン)、美術顧問に「一代宗師(グランド・マスター)」を手掛けた 邱偉明(アルフレッド・ヤウ)が担当しているので、とてもロマンティックで上品な仕上がり。

移民詐欺にあう話だが主人公の2人がどちらもワケアリなクールな人間なので、あまり話として盛り上がるところがない。そんな抑えた演出も好きだが、今の大陸ご時世に合っていないらしく、興行成績はまったく振るわなかった。

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ホテルマン姿のイーサンが目の保養になる。ものすごく繊細な役どころで、それを愁いを秘めた演技で表現している。大人の男子に対して言うのはどうかとも思うが、やっぱりかわいいものはかわいい

「謊言西西里(Begin Again)」2016年8月公開

西西里はイタリアシチリア島のこと。撮影は2015年の1月だが、当時まさか大陸の韓流がこれほど急速にシボむとは夢にも思っていなかったに違いない。怖い怖い。

監督は台湾の林育賢。と言えばスポ根と見せかけて実はチンピラ映画だった「翻滚吧!阿信 (2011)」だ。

この映画でも、イタリアロケ、韓国人スター、駆け出しのインタリアコーディネーターが着れるはずのないオサレ衣装の数々、レトロな上海のアパートとオシャレ要素いっぱいなのにオシャレ映画になっていないところが素敵だ。

イーサンは友情出演なので出番はそれほど多くない。それでも過去にワケアリ気な雰囲気は十分すぎるほど醸し出している。

早いうちから「はいはい、不治の病を隠すために突然イタリアに行くなんて言うのね」とネタバレしているが、その後の展開にヒネリが入っていて最後までひっぱっていってくれる。細かいエピソードが積み重なって、最後クマの着ぐるみと抱き合うシーンとか素直にジーンときた。だってものすごくゼイゼイ言ってるからw

敢えていうなら会社の同僚をあそこまで美男美女で揃えないほうがいい。最低2人は整形していそう。もしこれが台湾映画だったらもっと個性的で印象的な俳優を集めるだろう。

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2人が住む部屋がかわいい。パッチワークのカーテン欲しい。

そして周冬雨がますます若い頃の周迅(ジョウ・シュン)みたいになってきた。薄い顔に似合わずギラギラガツガツしているというのが最近分かってきた。確かに演技力は飛び抜けている。今回も涙のタイミングが超絶妙。

そして最近何となくついていないイーサンだが、スターの輝きも演技も決して衰えてはいない。アンニュイな役が続いたので、このあたりでハジけた役も見てみたい。