ジェイ周杰倫監督「天台」を観る

実は以前この作品の台本を読んだことがあるので、あらすじは前もって知っていた。だからでもないと思うが、2時間は長すぎてダルくなった。
ミュージカルなのに音楽もダンスもイマイチというところが一番つらかった。PVと同じようなジェイ特有のユルさなのだ。PVは長くても5分だからそれでも良かったが。
美術は日本人の赤塚佳仁さんが担当している。天台のセットはかなり力が入っていて「不夜城」的な雰囲気だ。
カメラマンはあの李屏賓(リー・ピンビン)!でもあまり李屏賓の良さが出ていないような。
そして「天地英雄(ヘブン・アンド・アース)」や「十月圍城(孫文の義士団)」であっと驚く演技を見せてくれた王学圻が、ごく普通の悪いボスになってしまった。とても残念。
それより何よりどうしてリーゼントにバンダナなのか?ジェイ曰く80年代の設定らしいが、この美意識にはファンでもついていけない。
舞台は架空の都市加利利市。そこに貧民層が住んでいる天台区がある。他にも有名な夜市が湖の側にあったり、お金持ちが集まる高級住宅地があったりするが、この辺の説明も不足気味。最期にCGでこの加利利市の全容が映し出されるが、これを前の方に持ってきたほうが映画を理解する手助けになったと思う。