昔々、あるところに1人の女の子がいました。
女の子はふとしたきっかけでホンコンさんを好きになります。
何とかしてホンコンさんと一緒にいたいと思いますが、なかなかうまくいきません。
そんな時、ホンコンさんの隣のチャイナさんの家に住み込みで働けることになりました。これならホンコンさんの側にいつもいられると思い、女の子はチャイナさんの家にいくことを決心します。
しかし、チャイナさんはホンコンさんとまるで違いました。小指の爪を伸ばし痰を吐きちらし手鼻までかみます。高級そうな服を着ていつも威張っていますが、よく見ればヨレヨレで汚れています。
それでも女の子は時たま会えるホンコンさんのためにがんばって働き続けます。
やがて月日は流れ、女の子ももう以前ほど若くはありません。
チャイナさんは以前にも増して威張っています。ホンコンさんの事業にチャイナさんがたくさんお金を出しているので無視も出来ず、ホンコンさんはチャイナさんのわがままをきいてばかりです。その姿はかつて好きだったホンコンさんではありませんでした。
悲しい気分に沈んでる時、今まで絶縁状態だったタイワンさんがよくチャイナさんの家に来るようになりました。チャイナさんはタイワンさんは自分の子供だと言いはっていますが、タイワンさんはとりあえず無視してお小遣いだけせびっていきます。
タイワンさんはホンコンさん以上に女の子にとてもやさしくしてくれます。複雑な家庭環境で育ったタイワンさんですが、グレたりもせず働き者です。
そして女の子はとうとうチャイナさんのお屋敷を飛び出します。そしてタイワンさんに会いに行くことにしました。
先のことは分かりません。
それでも女の子の心は今とても穏やかです。
